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20230210 河童の祭り

 昨日読んだ論文は2000年にさいたま市で生まれた竜神まつりに関するものでした。

 そして今日見つけたのが福岡県の久留米市田主丸町の水辺環境保全運動と地域振興と河童のつながりについて調べた論文でした。

 伊藤達也 2019河童による水辺環境保全運動と地域振興効果.水資源・環境研究, 32(1), 23 – 31.

 この論文では「河童の存在」自体について取り上げており,8月8日に開催される河童祭に限定されていませんが,アンケートの回答自体は河童祭りを想定した人が多かった旨が注釈にも記載がありましたので,この論文の記載から祭と地域振興の関連を読み取ってよいと思われます。

1 アンケートの方法と目的

今回行った調査は田主丸町の河童を使った地域振興策の内容を探ることを目的とした。調査はアンケート調査票を準備し、調査員が聞き取る方式で、2017年11月25日(土)10時30分〜17時に実施した。調査対象は田主丸町の小売店、飲食店などに働く人で、店舗に調査員が直接訪問し、アンケートを依頼する形をとった。最終的なアンケート回収枚数は73枚(回答者73人)である。聞き取りの形をとったため、質問項目において多少の無回答が生じたものの、73枚全てが有効回答となっている。

  調査対象は一般市民ではなく小売店,飲食店などで働く人ということで,一般的な視点ではないかもしれませんが「経済効果」についてはプロの視点を有している人たちだったと思われます。

  以下,メインの分析結果の表を引用させていただきます。 

 これをみると「観光客が増えた」や「経済的に潤った」などの経済的効果を感じている人は少ないものの,「田主丸の人々が元気になった」,「町の人々の交流が増えた」などの地域の人々の力になりコミュニケーションが増えたという祭のもつ本来の目的は感じられているのが分かると思います。

  このあたり,昨日読んださいたま市の龍神行列と田主丸の河童祭りの違いは「地域の人口や経済規模」だけなのであって,なんというか地域の人口や経済規模に関わらず祭が普遍的に活気や人のつながりをつくりうることの証明になっているのかもなあとは思いました。

 まあでも田主丸は浮羽工業高校に二回くらい訪問した記憶があってその際毎回Aコープでトイレを借りた記憶がよみがえってきました。5,6月ころの筑後川の向こうに広がる耳納連山にたれこめる雲の様子が好きなのでまたいきたいなあと。

 

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