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20230304 今一番会いたい人 ~祭とChatGPT

 先日より書いておりましたがこの土日は泊りの出張なので論文読んでNOTEをかく時間がありません。
 そういうときの切り札をここで出してしまってもいいものかと思いますが、泊りの出張はおそらくこれでしばらく打ち止めになるのでまあいいかということで、今ブログを書く人ならきっと話題に取り上げているであろうChatGPTをネタにしてみたいと思います。

最初はまじめにこのNOTEの根源にかかわりそうな内容について聞いてみます。

問 祭を心理学的に研究した結果の概要を教えてください。

回答

 祭りは、地域や文化によって様々な形で行われる社会的行事であり、多くの場合、宗教的、文化的、または社会的な意味を持っています。祭りには、人々が集まり、祝福や儀式を行い、食事や音楽、踊りなどの楽しい活動を楽しむことが含まれます。
 心理学的には、祭りは人間の社会的ニーズを満たす場であると考えられています。祭りは、人々が集まり、一体感や共感覚を体験することができる場所であり、社会的つながりを深めることができます。また、祭りには、新たな関係を形成したり、既存の関係を強化するための機会があります。
 祭りは、人々が日常生活から離れ、プレッシャーを解放し、ストレスを軽減するための手段としても機能します。祭りの参加者は、社会的ルールや規範から解放され、自己表現や自己実現を追求することができます。このような行動は、参加者が自分自身を再定義し、新しいアイデンティティを見つけることを可能にします。
 一方で、祭りには、アルコールやドラッグの乱用、暴力、不適切な性的行動など、問題行動が伴うこともあります。これらの行動は、社会的ノルマや道徳的基準からの解放が、悪影響をもたらすことがあるとされます。
 総合すると、祭りは社会的な結束を強化するための重要な行事であり、個人のストレスを軽減するためにも役立つことがあるとされます。しかし、不適切な行動が発生することもあるため、適切な監視やルールの守り方など、管理が必要であるとされます。

 すごい!すごくこなれた文章で内容を過不足なくまとめてくれているし、否定的な面についても取り上げていて視点が豊富だなあと。そのまま引用したくなるいい出来栄えだと思います。でも、論文に引用するためには専門用語の方がよいし、何かしらの根拠が欲しいよね、と思って以下のように聞いてみました。

問 今答えてくれたことについて、根拠となる文献を引用などして回答してください。

回答
以下に、祭りに関する心理学的研究の例として、いくつかの文献を引用します。
Festivals, bonding, and social identity: An empirical investigation of the role of communal participation. (Wang, L. & Chen, C. 2017)この研究は、中国の春節祭りに参加した人々を対象に、祭りが社会的つながりとアイデンティティ形成にどのような影響を与えるかを調査したものです。研究結果は、祭りに参加することで、参加者が自分自身を再定義し、新しいアイデンティティを見つけることができることを示しています。

参考文献: Wang, L. & Chen, C. (2017). Festivals, bonding, and social identity: An empirical investigation of the role of communal participation. Tourism Management, 61, 209-220.

Ritual and its consequences: An essay on the limits of sincerity. (Goffman, E. 1967)この論文は、人間が日常生活で取り組むことのできない問題に対処するために、人々が行う儀式や祭りに着目しています。著者は、祭りが社会的ルールからの解放をもたらすことで、参加者が自己表現や自己実現を追求することができることを示唆しています。

参考文献: Goffman, E. (1967). Ritual and its consequences: An essay on the limits of sincerity. American Anthropologist, 69(2), 271-283.

Festivals, social bonding, and social identification: Evidence from a field experiment in India. (Munshi, K. & Rosenzweig, M. 2016)この研究は、インドの祭りに参加した人々を対象に、祭りが社会的結束を強化するための役割を調査したものです。研究結果は、祭りに参加することで、参加者の社会的つながりや相互作用が増加することを示しています。

参考文献: Munshi, K. & Rosenzweig, M. (2016). Festivals, social bonding, and social identification: Evidence from a field experiment in India. Journal of Development Economics, 118, 65-76.

 どれもすごい読みたい内容だな~!!!でも今出先で読む気力はないから日本語の論文を進めてもらおう…と思って以下のように聞き直してみました。

問 日本語で書かれた文献をお願いします。

 以下に、祭りに関する心理学的研究の例として、日本語で書かれた文献をいくつか紹介します。

日本人の祭り体験における感情の変容:視覚情報の役割に着目して(堀越洋子、小野塚愛子、稲田宏子、2017年)この研究は、日本の祭りに参加した人々を対象に、視覚情報が祭り体験に及ぼす影響について調査したものです。研究結果は、祭りに参加することで、参加者の感情が変化することを示しており、その変化は、視覚情報が重要な役割を果たすことが示されました。

参考文献:堀越洋子、小野塚愛子、稲田宏子(2017)。「日本人の祭り体験における感情の変容:視覚情報の役割に着目して」、日本心理学会大会発表論文集、第81回大会、211-212ページ。

「お祭り」は子どもの成長を助けるか? 祭り参加による子どもの自己肯定感の変化について(宮野敬太、2018年)この研究は、祭りに参加した子どもたちを対象に、祭り参加が子どもたちの自己肯定感に及ぼす影響について調査したものです。研究結果は、祭り参加が子どもたちの自己肯定感を向上させることが示され、祭りが子どもたちの成長を助ける可能性があることが示唆されました。

参考文献:宮野敬太(2018)。「『お祭り』は子どもの成長を助けるか? 祭り参加による子どもの自己肯定感の変化について」、心理学研究、89巻(3号)、273-283ページ。

 1本目の祭体験による感情変化読んでみたいな~ああ~でも日心の大会論文集か~論文じゃないので残念!
 2本目は…「「お祭り」は子どもの成長を助けるか? 祭り参加による子どもの自己肯定感の変化について」ってこれまさに私がしたい研究そのものじゃん!!!しかも日心!!!こんなん出張先で時間も気力もないけど絶対読まねば!と思って検索してみると…ありません…。

 そういえばChatGPTは嘘論文や嘘学者を捏造するというのは知っていましたが、ここまで巧妙にリアルに捏造するのですね~このリアルさにびっくりしました。

 まあでもよくみると、日心大会の論文集って基本的に1ページなので上のように2ぺーじになることはないとかで捏造ってわかりはするのですが、最初は気づきませんでした。

 まあでも、2018年に日心に論文を載せた宮野敬太先生が実在するのであれば、すごく会いたいな~押しかけてでも共同研究をお願いするのにと。

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