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20240928 大人のメンツのために子どもを泣かせた話

 出勤するためにバスに乗っていました。少し離れたところに幼児を連れた家族連れが乗っていて感じの良い幸せそうな会話を続けていました。おそらく途中にある親子連れにぴったりな公園で降りて遊ぶのだろうなあと。
 途中の停留所を通過して目的の公園の停留所まであと1つになったところで事件は起きました。家族連れのお母さんが「あと2つだね~」と言ったのでいやいやもう次の停留所だよと思って前を見ると車内の表示では確かにまだあと2つのままになっています。
 これはバスの運転手さんが停留所を通過したのに通過したことを機械に入力するのを忘れているからで、まあそれは結構あるミスなのでしばらくしたら気づくだろうと思って待っていました。
 しかし、信号で停車しても…その後道が混んでいたので2回くらい停車しても…運転手さんは気づかない…どうしよう…。
 ここで、大きな声で「運転手さん!通過の処理を忘れているから次がX停留所のままになっているけどもう次はY停留所だよ!」といえば運転手さんは気づきますがミスを指摘されて気を悪くするかもしれないなあ…。
 でも、ここで私が何もアクションしなければ次の公園前の停留所で乗る人がいない限りバスまた通過してしまいこの家族連れは降りられない…公園前の停留所の後はかなり急な坂を結構な距離上った後で次の停留所があるので、そこから歩いて引き返すと抱っこ紐しか持ってない親御さんはかなり大変なはず…。なんかこんな幸せそうな家族連れがまだまだ暑いこの中をひーひー言いながら歩いて一日がだいなしになるのはかわいそう…。
 という悩みの中私が選んだのは①とにかくピンポンを押して次の公園前でバスが停まるようにする、②家族連れが公園前だと気づかず降りようとしない場合、仕方ないので「あ~ここは〇〇公園を使う人のバス停か~間違ってしまいました。すみませんまだ乗ります。」と大声で言って家族連れに気づいてもらう、ということを選びました。
 するとピンポンを鳴らしたとたんに子どもが「あ、ピンポンなった。」といって「僕が押すのは次だよね」みたいなことをいいました。 

 子どもがピンポンならしたがることについては上のNOTEで書いたように自覚していたので、その子どものならす機会を私が奪ってしまったことは心の中で詫びましたが、でもこれは運転手さんが通過処理を忘れたからであり、坂を歩いて戻るより絶対いいでしょうと思ったので気にはしませんでした。
 そして公園の入り口の交差点の前を通り、公園前の停留所がみえてきたところで親御さん二人が慌てだします。「あれ、これ目的地の公園じゃないか?」という表情で。それで慌てて外をよく見るようになった親御さんが停留所に書いてあった「公園前」という文字をみつけて「ちょ、ここ降りる場所だよね」と気づいてくれたので私が下手な小芝居せずとも家族連れは降りることができたのですが…その際慌てた親御さんが子どもを席から抱き上げた時にバーに子どもの頭があたってしまって大泣きしてしまったのですよね。
 なんかだから結局子どもにとっては楽しみにしていたピンポンもおせず、頭もごっつんされて痛い目にあったという踏んだり蹴ったりの状況になってしまいましたが、でもそれは運転手さんの通過処理忘れを運転手さんのメンツを傷つけずに対処したからなのであって許してほしいなあと。
 まあでも今はバスはネットにつながっていてGPSも載っているはずなので通過処理なども手動じゃなくて自動にしてくれたらこんな哀しい事件は起きなかったと思うのですが、何か自動にできない理由があるのかなあと。
 今日のエピソードに適した文献はないと思いますので今日は書誌情報なしで終わらせていただきます。

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