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売上高の85%が消え去った、そんな逆境をどう乗り越えたか

こんにちは、matsuri technologiesの取締役を務めている桑嶋です。今回matsuri technologiesはシリーズCで20億円の資金調達を行いました。

この記事では、コロナ禍において、インバウンドをメインターゲットとした、宿泊、住宅の産業に関わる我々がどうやって生き残ってきたのか、その中で投資家の皆様になぜ大きな期待を寄せていただいているのかをお話しさせていただきます。
代表の吉田が同じトピックについて、noteを書いておりますので、私からは当時のより現場目線での記事を今回書かせていただきます。

1.コロナの足音

私、桑嶋がmatsuri technologiesに入社したのは2020年2月です。まさにコロナが日本においても猛威を奮い出すかもという、まさにそのタイミングでした。
毎週、毎週局面が変わった時期ではありましたが、2月頭は経営陣、現場ともにこれほど長引くとは思っておりませんでしたし、SARS程度の影響で終わるかもと考えておりました。

また、同タイミングは弊社のシリーズCの資金調達も大詰めに近づいておりましたので、大きなピボットをせずとも乗り越えられるかと考えておりました。

2.サバイバルモード突入

しかし、コロナは我々の想像の数段ひどい影響を与えました、2月末時点での弊社の物件稼働率は30%前後まで下がっており、大詰めとなっていた資金調達も打ち切りとなってしまいました。

まさに企業としての余命宣告をされた状態でした。

そこから当然のことながら、固定費の見直し等を行うわけですが、直前まで順調にインバウンドの顧客がOTA(旅行ウェブサイト)から流入していたこともあり、フローの収入が決して多いわけではない弊社にとって、固定費を削減しても本質的な解決にはなりません。

この時毎週メンバーと行うMBOでは、個人としてのリスクについて包み隠さず話し合いました。メンバーにとって一番最悪の事態(ダウンサイドとは何なのか?)…人間とは見えない恐怖が一番怖いので。
会社がなくなって失業保険をもらい再就職することがダウンサイドとした場合、そこに向き合うことができないのか?

そうしたコミュニケーションと覚悟のもと、コロナ禍におけるマーケティングがスタートしていきました。

3.コロナ禍の新サービス「一時帰国.com」の誕生

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一時帰国.com HP
今までに経験したことのない状況の中、流入を獲得していかなくてはいけません。
その中で、一番最初に考えたことは、今までの経験則に基づく固定概念を持つことの危険性でした。

その中で、まずこのコロナ禍においてもどういうところに人の動きが存在するのかを知るため、今までに掲載していなかった、有料、無料の媒体にできるだけ掲載しました。

毎時間、メンバーからどのような反響があったのか、逐一報告を受けておりました。
その中、「国の水際対策で隔離先を必要としているが、他のホテルやマンスリーマンションの会社からも断られ、空港から出られない、という問い合わせがあるのですが、受け入れられないですか?」とメンバーから立て続けに報告がありました。

当時コロナというものについて、今ほど理解も進んでいませんでしたし、受け入れるリスクについても皆で考えましたが、空港から出られないお客さまのことを考えると、我々は受け入れようと当日の夜にPRをリリースいたしました。

幸いにも我々はインバウンドを受け入れてきた兼ね合いで、中国からのお客様を受け入れておりましたので、清掃のオペレーションについてもコロナの感染を意識して見直したばかりでした。

結果、翌日朝までに100件を超える問い合わせがあり、商社様などからも多くの引き合いを頂戴いたしました。

それでも、まだまだお客さまのキャンセルは多く、新規予約を20件成約しても、稼働率が下がるなんて日もありましたが、なんとか4月末時点での4月の稼働率は80%超に達することができました。

4.matsuri technologies がコロナ禍を生き残れている理由

先述のような軌跡を辿ってきた我々なのですが、運が良かった側面も当然ありますが、私が考える生き残れている理由は下記の通りで、その様なカルチャーの会社です。

・誰がいうかではなく、正しいことをきちんと議論できる土壌がある。

・スピード!!!
 →一時帰国においてもPRが2週間遅ければ違った結果が待っていたかもしれません。

・チームの熱量
 →我々が企業として死を意識した時、去っていった人もいましたが今残っているメンバーは諦めず戦っているメンバーです。

・エンジニアが優秀
 →私の統括する現場が営業なので、営業とマーケの会社感がすごいのですが、Biz側のフロントでの素早い動きを支えているのは、当然のことながら弊社の優秀なエンジニア達がいるからこそです。

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我々は今回20億円という金額を追加で投資いただいたことで、さらに前進していくわけですが、その中で誰もが主役になれる可能性を秘めている会社だと思います。
せっかく仕事をするなら、夢中になれる仕事がしたい、プロダクトを作りたいという方のエントリーをお待ちしております。

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