立ち上がるための戯曲/三谷幸喜『オケピ!』(2001)
ひきこもりながら戯曲を読もうと手にとったひとつめの作品は、まったくもってひきこもるための本ではなかった。
戯曲という文学(?)は、とても不安定なものだとおもう。そもそも、台本となにが違うのかわからない。完成とされるのはいつなのかもわからない。読み上げられてはじめて戯曲なのか?しかし、稽古中、上演のためにすこしでも書き換えられたときにはもう、すでにそれは劇作家の手を離れているだろう。
わたしは、再演を望まれるものが戯曲なのではないかと思っている。たとえ舞台として上演さ