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21C岸田賞エッセイ

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21世紀からの岸田賞受賞作を読んでいくエッセイ
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立ち上がるための戯曲/三谷幸喜『オケピ!』(2001)

 ひきこもりながら戯曲を読もうと手にとったひとつめの作品は、まったくもってひきこもるための本ではなかった。  戯曲という文学(?)は、とても不安定なものだとおもう。そもそも、台本となにが違うのかわからない。完成とされるのはいつなのかもわからない。読み上げられてはじめて戯曲なのか?しかし、稽古中、上演のためにすこしでも書き換えられたときにはもう、すでにそれは劇作家の手を離れているだろう。  わたしは、再演を望まれるものが戯曲なのではないかと思っている。たとえ舞台として上演さ