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なぜポメラを使うのか


向き合う姿勢

都会のスクランブル交差点を想像して欲しい。信号が変わると一斉に流れ出す人々。肩がぶつからない様に、でも早足で行き交っている。交差点の真ん中に机が置いてある。椅子にはあなたが座っている。喧騒の中で書き物をしようとするが集中出来ず、時折机にぶつかる群衆に飲み込まれそうになっている。パソコンで作業する状況を例えると、こんな感じだろうか。

ではポメラで作業する状況とはどんなものか。そこは青畳の匂う二十畳以上の広い座敷だ。縁側は四尺。東と南の障子戸が開け放たれている。庭には樹木が繁り静かに鳥が囀る。部屋の真ん中に広大な座卓が据えられて、正座したあなたが原稿に向かっている。瞬きの音が聞こえるほどの静寂さである。

ポメラを開けばそこに書くための「場」が出来る。おのずとこちらの姿勢も正される。目の前にあるのは目的へ向けた一本道だ。何にも惑わされることは無い。だから、ポメラを使う。

体の一部になる

キーピッチが狭い。横のピッチだけでなく縦のピッチも狭い。使いこなすには若干の慣れが必要だが、それほど時間の掛かることではない。
キーピッチの狭さが利点になる事もある。小さな手の動きで入力が出来る。メニュー操作もホームポジションに両手を置いたまま出来る。ポメラのキーボードにはチャタリングの癖があるのだが、小さな手の動きに慣れるに従って、チャタリングも減って来る。この「ポメラ打ち」が身に付いて来ると、ポメラとの一体感を感じられるようになる。まさに体の一部としてポメラを使う事が出来るようになる。だから、ポメラを使う。
この頃になると、パソコンのフルサイズキーボードが大き過ぎると感じ始める。

キーボードに手を置いたままメニュー操作を行うことが出来る

道具を使いこなす快感

書くことに特化したポメラはメニューもシンプルで、他のガジェットのように全ての機能を使いこなせないなどという事はない。実装された機能をフルに使い切る快感を、ポメラは堪能させてくれる。

一生分のテキストを保存できる

DM250に32GBのSDHCカードを入れれば、400字詰め原稿用紙で4,200万枚以上書くのでなければ、ほぼ一生分のテキストファイルを保存することが出来る。

以上、思いつく分だけを挙げたが、要するにポメラは好きになる要素がいっぱいなのだ。

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