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24 経過

私が出張に出るため、妻にちょっとの散歩を頼んだ。私が行けなくも無かったが、妻に行って貰った方が朝の時間に余裕が出来るので投げ捨てるように「行けよ」と頼んだ。妻とちょっとが大型犬に襲われて血だらけで帰宅した姿を見た時、私は「しまった!」と思った。自分が日常で疎かにしていた部分に不意打ちをくらった気持ちだった。
妻は出血のひどい12ヵ所を荒縫いした。飛行機で鹿児島の動物医療センターに送られたちょっとは、約2週間入院した。大腿部から下腹部にかけて集中的に咬まれていた。大型犬は獲物が動けなくなる急所を徹底的に狙っていたようだ。5kgほどのちょっとに襲いかかったのは4倍以上の体重の犬だった。砂浜で、妻がちょっとのリードを外して遊ばせてあげようかと思った矢先の事で、まだリードは外していなかった。もしリードが外れていたら、ちょっとはひとたまりも無く大型犬に振り回されていただろう。この後、私たち夫婦は散歩先でちょっとのリードを外す事は一切無くなった。被害者にならないためだけでなく、こちらが加害者にならないためにも。
鹿児島の動物医療センターの先生が、ちょっとの様子を写真に撮ってメールで送ってくれた。傷が内蔵に達している事は無く、ちょっとは順調に回復している様子だった。妻は両手が使えない状態がしばらく続いた。

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