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たまには青空の下で作業する

中央線、三鷹駅の隣にある武蔵境駅。
いつも行くコメダ珈琲やスタバとは違うところで作業したいと思い、武蔵境駅から徒歩1分くらいのところにある「武蔵野プレイス」という施設に来てみた。

左に見えるのが武蔵野プレイス。手前の広場、昔は芝生が生い茂っていたらしい

目の前には広場があり、天気がいいこの日は多くの人がベンチに腰掛けていた。私もここに座って、原稿を見直そう。

広場の真ん中では、保育園、幼稚園帰りだと思われる子ども2人が
昨夜の雨でできた水たまりで泥遊びをしている。

15分くらいすると、同じ保育園、幼稚園に通っているであろう子が手を振りながら走ってきてそこに同流した。
少し目を離した隙に、さらに1人増え、4人でどろんこ。

木陰では、その母親と思われる人たちが雑談をしている。
なるほど、ここは親同士、子同士のコミュニティ的役割も果たしているんだ。

自分は普段、子どもとはあまり縁のない生活を送っているけど
やはり子どもがいる街はいい。
元気をもらえるし、なんだか明るくなれる。
この街全体が平和に思えて、あっという間に好きになれる。

普段はカフェでひたすら原稿に苦しんでいる自分が
木々が風に揺れる音を聞きながら、太陽の光を浴びながら
子どもたちの元気な声を感じながら
パソコンを叩いている今この時間が、すごく平和で幸せに感じられる。

どろんこ遊びをしている横で、別の子ども2人は風船を投げ合ったり、
風に流される風船を追いかけたりしながらキャッキャしている。

周囲のベンチには、それをなんとなく目で追う人、
スマホに夢中の人、
友達とおしゃべりする人
パソコンを叩く人など、
いろんな人が思い思いに過ごす。

うーん、言葉にできない良さがあるなぁ。
この光景だけで、ここに引っ越したくなるくらい気に入ってしまった。

すると、急に2歳くらいの男の子が、私の真横をかけていく。
鳩をよちよちと追いかけて、楽しそうだ。
ベビーカーに乗って目の前を横切る赤ちゃんは
うとうとしながら私と一瞬目を合わせる。今にも瞼が落ちそう。

武蔵野プレイス、およびその前の広場は、今私が見ているような
こういう平和な未来を描いて作られたのだろうな。

原稿も整理できたし、ライターさんと簡単に電話打ち合わせもできたので、
さっさとパソコンを閉じて図書館に入り
「平成20年度 武蔵野プレイス(仮称)管理運営基本方針」を見てみる。

どうやらこの場所は、公園になる前「農水省食糧倉庫跡地」だったらしい。
とはいえ30年ほど、活用方法が検討されていたという。
「祭りやイベントで人が集まる緑豊かな広場公園」を目指して
今の公園がつくられたのだ、と。

「へ〜、実現できてるっぽいな〜」
資料を読みながら率直にそう思った。
見た限り、人が集まる緑豊かな場所だし
以前友人と、この広場で行われたクラフトビールフェスにも来たことあるから
イベント系もちゃんと進めているのだろう。

続いて「平成20年度 武蔵野プレイス(仮称)実施設計概要」を見てみる。
(意外とこういう資料、その街の歴史がわかって面白いです)

武蔵野プレイスという建物のほうは、気軽に多くの市民が集まり、
暮らしを豊かにするために、生活の課題を解決するために
調べ、出会い、対話しやすい場(新しい公共施設)を目指して作られたらしい。

実際に武蔵野プレイスには、図書館やカフェ、市外の人も使える貸しスタジオや会議室などがあり、
あらゆる活動に役立つ施設といえる。


ただ、以前この周辺に住んでいる人に武蔵野プレイスのことを聞いたら
「図書館としては…どうだろう。メインフロアがB1Fにあって、
1Fの入り口入ってすぐにカフェがあるのが
図書館の利便性としてはあんまり、ね」と
意外な反応だったが(笑)。


私はここがけっこう好き。

カフェ・フェルマータ:ワンプレートのランチもおいしかった

カフェきっかけで施設に入れるから
図書館に足を踏み入れるハードルも下がる気がする。

カフェも、全国にチェーン展開している店を誘致するのではなく
武蔵野プレイスの運営方針に則ったコンセプトで新設された
…という点も好印象だ。
(読書会を開催したり、武蔵野プレイスを利用した方がその後集まる場としての役割も担ったり、地元のつながりを意識している印象)
参考:カフェ・フェルマータのInstagram

カフェでは、「図書館で本を借りる」「生涯学習講座に参加する」「市民活動団体が集まる」「青少年がスタジオでダンスやバンドの練習をする」等々の目的を終えた後に、仲間と情報交換をしたり、または一人でほっと一息つける場として、「知的好奇心」の余韻をお楽しみいただけます。
引用:武蔵野プレイス公式ホームページ「カフェ

あと、この図書館は、私が本と出会うきっかけをつくってくれる感覚がある。縁がある。


本なんて、どの図書館にもたくさん置いてあるわけだし、
ここに縁を感じるって…どういうこと?と思う人もいるかもしれないけど
なんだかウロウロ歩いているだけで、私好みの本が見つかる。

感覚的に、波長が合うなーと思えるのが、ここ。

最近読んでいる
「図書館の主」(としょかんのあるじ)という漫画に
「お前が本を選ぶんじゃない。本がお前を選んだんだ」
というセリフがあるが、
それに近いような感じ。と勝手に思っている。

以前、「言葉の還る場所で ―谷川俊太郎・俵万智対談集」(春陽堂書店)という本を武蔵野プレイスB1Fの展示コーナーで見つけ
なんとなく手に取ってみたことがある。
お2人の飾らない言葉、さらには詩、短歌づくりの思考を紐解く会話に
仕事のヒントがちりばめられていたので
夢中になって読んだ。

ついに、近所の図書館で本を買ってしまったくらい。

今回は、地域の郷土料理とその歴史が書かれた本が気になって読んだり、

人気だとは聞いていたが、手に取ったことがなかった児童書「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」(偕成社)を読んだりと
(児童書を扱う図書館の話を描いた「図書館の主」の影響もある)
自分の最近の興味にぴったりの本と出会えた。


次はいつ行こうか。

今回は、外の広場で作業するだけで終わったが、次は
図書館内にある「ワーキングデスク」エリアを使ってみたい。
武蔵野市民じゃなくても、4時間400円で利用できるし
武蔵野市民なら年間24,000円で9:40〜22:00まで利用できるという。

かなり近くに住んでいたら、コワーキングスペースとして使えただろうなー。
ひとまず、素敵な気分転換スポットを見つけられて満足満足。

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