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オンライン英語学習サービス「スタディサプリENGLISH」について調べてみた

オンライン英語学習サービス「スタディサプリENGLISH」は、株式会社リクルート(元々は株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)によって運営されているサービスで、2015年10月にリリースされ、現在まで約7年間にわたってサービスが運営されています。

スタディサプリENGLISHとは

個人向けと法人向けにサービスを展開しており、ドラマ仕立てなストーリーを読み進めながら学べる『日常英会話コース』やTOEICの学習に特化した『TOEIC® L&R テスト対策コース』等たくさんの学習コンテンツが用意されています。

個人向けサービス内容について(公式Webサイトより抜粋)

またコースについても、単月だと以下のような価格となっております。
※コースによっては、6ヶ月パック/12ヶ月パックがあり、以下の価格よりもディスカウントされる場合があります。

料金プラン(公式Webサイトより抜粋)

オンライン英語学習業界について

オンライン英語学習においては、専門性×価格帯だと、「スタディサプリENGLISH」は日常英会話・ビジネス英語などのどちらの領域にもマッピングされ、基本プランは全体的に低価格帯に位置しているようです。

「レアジョブ英会話」も同じように日常英会話・ビジネス英語のコースがありますが、基本的にはオンラインで講師がレッスンする形式ため(スタディサプリENGLISHでは、アプリの動画によるレッスン)、「レアジョブ英会話」の方が、高価格となっているようです。

※スタディサプリENGLISHでも、オプションで英会話セットプランが存在し、オンラインで講師がレッスンを受けることができます。その場合は、レアジョブ英会話等と近しい金額帯となります。

つまり、スタディサプリENGLISHは、既存サービスだと「講師によるレッスンだったところ」を「動画レッスンを中心にした形」に変更したことで、価格帯を抑えることを実現し、既存サービスが満たせていなかったニーズも満たせているようです。

ビジネスモデルについて

大きく利用者は個人・法人/学校などの2パターン存在しているため、2パターンでマネタイズしている。また学習コンテンツも日々学習が続くようにシナリオをプロが作成していたり、AI技術を用いた学習ができるようになっているなど、付加価値のあるオンライン英会話学習体験を提供している。

英語学習のシナリオについても、有名脚本家が作成しており、非常にクオリティが高いものになっており、教材も大手英会話スクールでの教材開発などに従事した経験者によって、作成されているようです。

こちらはスタディサプリ ENGLISH「アダプティブ講座(AIを用いた学習)」の動画説明内容。講座の正誤をもとにランクづけや苦手分野がわかるようになっているようです。

サービスの競合優位性について

他サービスもある中で、スタディサプリ ENGLISHが優れている点について、個人的には以下の3点があるかと思いました。

(1)充実した学習コンテンツ
例えば、2021年3月末にリリースされた「スタディサプリ ENGLISH 中高生英会話コース」を提供開始するプレスリリースですが、以下のように非常に充実しています。また直近のコロナによる状況などで学校等で動画学習環境の整備が進んでいることもサービス成長の後押しになりそうです。

・ドラマ式レッスン
・全学年・様々なレベルに対応したレベル1から7に分かれた240レッスン
・幅広い、高品質なトレーニングと学習機能(AIを用いた発話内容の自動評価機能)
・有名ネイティブ講師の解説動画
.・生徒の学習を促す宿題配信機能と管理画面

(2)リクルートのサービス設計力
リクルートが持っているユーザーのサービス体験を設計する力が、スタディサプリENGLISHにも反映されていると思われます。また明記はされていないですが、スタディサプリの知見もスタディサプリENGLISHに活かされているのではないでしょうか。

(3)非連続な成長ができる仕組み
優れた学習コンテンツ・体験を作ってから、大きく認知を獲得できる資本とCM実施後の申込に耐えられる仕組みがすごいと思いました。

通常の英会話サービスだと、講師の人件費が多くかかってしまうため、営業利益率が低くなってしまい、なかなかCMのコスト負担をしにくくなると思いました。加えて、CM後の申込に対しての講師の時間の確保・育成等が大きく発生しない動画学習の仕組みならでは施策だと思いました。

今後について

今後のオンライン学習市場ですが、直近2020年11月に『世界で一番ダウンロードされている語学アプリ「Duolingo」日本市場に本格参入』という出来事がおこっており、ますます競争が激化すると思われます。

スタディサプリEnglisshでは、2019年4月1日 からTVCMを打ち出し、「“3分”からのマイクロラーニング」を打ち出していました。直近だと、2022年 8月から「TOEIC® L&R TEST対策コース」を訴求するCMを打ち出し、直近の2022年11月に同カテゴリから「TEPPAN英熟語」という新コースをリリースしており、国内でビジネス向け(TOEIC対策)に注力していくのではないかと思われます。

また、2015年にリクルートは海外のオンライン学習サービス「Quipper (QuipperVideo)」を買収しており、「スタディサプリENGLISH」の学習の仕組みを海外展開することも長期的な視点だとあり得るかもしれません。

まとめ:観察して感じたこと

オンライン英語学習サービス「スタディサプリENGLISH」を調べていく中で、サービスがスケールできるように全体設計がされている(コンテンツ・学習体験の設計・運用→CM投下してもうまく回る設計)がとても綺麗に既存の英会話サービスと比べて考えられていると感じました。

また日常の英会話を学びたい、スキマ時間で勉強したい、TOEIC勉強をしたいなどの様々なニーズに対して網羅的に解決策を提供していることがとても印象的でした。

ちなみに調べていく中での見つけたこちらの記事のTVCMに対する考え方については、感銘を受けました(詳しくは記事をご覧ください)

Webだと2ヶ月くらいで比較的簡単に作れますが、テレビCMとなると役員の方を含めて議論し、中長期なブランドのあるべき姿などを考えながら進めるので、半年くらいかかりますね。コストもおそらく10倍くらいはかかると思います。

(インタビュー記事)「刺さる」CMはこう作る——常に考え、手を動かし、検証し続けるCMチーム

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お読みいただき、ありがとうございました。
自分なりに調べてみましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!

(終)

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