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オンライン動画学習サービス「Schoo」について調べてみた

オンライン動画学習サービス「Schoo」は、2011年10月に設立された株式会社Schooによって、運営されているサービスです。社会人のリスキリングが注目される背景などもあり、2022年9月時点で約78万人が利用しているサービスとなります。

オンライン動画学習サービス「Schoo」とは?

オンライン動画学習サービスを個人もしくは企業向けに提供しており、「一生、学べる学校」をコンセプトに事業運営しています。

また以下の資料のように、たくさんの動画アーカイブが蓄積されており、個人・法人の利用も右上がりで伸びています。

会社説明資料_数字で見るSchoo「社会人教育事業」
会社説明資料_数字で見るSchoo「社会人教育事業」

運営会社「株式会社Schoo」について

代表取締役CEOの森 健太郎さんが2011年10月に創業し、インターネットでの学びや教育を起点として社会変革を目指す企業です。

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する

株式会社Schoo 会社説明資料より

オンライン動画学習業界について

社会人のオンライン動画学習サービス業界(個人)ですが、コミュニケーション方式×費用で整理すると、「schoo」は無料でも受講、かつ双方向性(コミュニティ)の色合いが強い点がポイントとなっております。

無料でも受講可能なので受講者は参加のハードルが低く、また教える側(先生)の方もハードルが低いため、schoo上でのコンテンツが蓄積されやすい構造となっています。

ビジネスモデルについて

利用者は大きく (1)個人利用(2)契約した法人企業の従業員(3)提携しているサービスの利用者がおり、いづれの場合もSchooはオンライン動画学習体験を提供し、その対価として利用料を得るモデルです。

Schooでは、授業の生配信を行なっており、その際に利用者(生徒)によるコメントによって、ライブ配信の中で授業内容が変化する「双方向ライブコミュニティ」と「ライブ配信中にSchoo教務課が授業のサポートし、利用者の理解を促進している点」が特徴となっています。

個人利用の場合は、オープン会員(無料会員)とプレミアム会員(有料会員)があり、以下のような提供機能の差異があります。

個人会員のプレミアム会員率や法人の利用料金プランは公開されていないようでしたが、個人の利用者数ならびに法人導入数は右上がりとなっており、安定して売り上げを上げていると思われます。

会社説明資料_数字で見るSchoo「社会人教育事業」

サービスの競合優位性について

他サービスもある中で、Schooが優れている点について、個人的には以下の2点があるかと思いました。

(1)独自の学習体験
他競合サービス等と比べても、独自性のある「双方向ライブコミュニティ」の学習システムです。受講するとわかりますが、サービスのコンセプトである「一生、学べる学校」を体現しているような学習体験ができます。

(2)充実した学習コンテンツを低価格で提供
2022年9月時点で約8,000授業の学習コンテンツがあり、プレミアム会員で980円の定額制で提供しています。また創業者の森さんが過去のインタビューで答えているようにコンテンツも面白いものが優先されるように個人向けから作成していったようです。

個人向け事業から開始したのは、従業員が面白いと思うコンテンツでないと普及、定着しないと考えたからです。会社のニーズを先に聞いてしまうと企業が従業員に聞いてほしいというコンテンツしか挙がってこない。

またCCO(Chair Contents Officer)の滝川さんが以下の記事でコメントされているように、コンテンツの設計方針もきちんと設計した上で、作成されているようです。

2022年度からの学習プログラムの方向性は、ビジネス基礎力、デジタルリテラシー、リベラルアーツ、テック時代の人間力、デザインの5つに分けられている。その先に「社会課題解決力」が育まれるという設計だ。

今後について

直近でも岸田内閣の所信表明演説で、個人のリスキリング支援に5年間で1兆円を投資することが言及されたり、日本のデジタル人材不足と働き方の変化があるため、Schooにとっては、追い風であると言えそうです。そのうえで、以下の2つの方針があるかと思いました。

(1)よりtoBの大企業への導入に注力していく。
同記事にも記載されていますが、より従業員数の多い大企業にフォーカスして契約を広げていくのではないでしょうか。

スクーの優位性は、toCとtoBが連関して1つのサービスとなっているところにあります。個人のユーザーに認められた「Schoo」のコアな価値がきちんとあって、その上に法人・企業に必要とされる研修カリキュラムやアセスメントも持っているというイメージです。

(2)中長期で日本だけでなく、海外に向けてもサービスを拡大していく
ミッションは「世の中から卒業をなくす」について、創業者の森さんのコメントにあるように、国内だけでなく、海外展開も含まれているとおっしゃっており、これから株式上場などで資本を増強したタイミングで海外展開もあるのではと思われます。

国内市場だけでも一定の市場規模が存在し、展開国を日本単体に絞ったとしても時価総額1,000~2,000億円を作れるのが日本の特徴です。一方、我々の会社のミッション自体は人類すべてに適用されるものであると考えています。

まとめ:観察して感じたこと

他の学習サービスを調べてもですが、学習サービスの根幹は学習コンテンツの充実にあり、その上で+αで他競合サービスと勝負していく形になると強く感じました。その点だと、Schooは他競合と比べて、学習体系と提供する価格帯で勝負していくと思われますが、toBのエンタープライズ領域でどこまで拡大できるかがポイントになるかと思いました。

参考資料


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お読みいただき、ありがとうございました。
自分なりに調べてみましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!

(終)

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