ギターの音作りを考えてみる①〜音に影響する要素は何?
ギターの音作りどうしてますか?
自分は初心者の時、この質問を受けるのが苦痛で苦痛で仕方なかったです。
なぜなら、なんだかよくわからないから。
先輩ギタリストは当たり前のように音作りをしていましたが、自分にはさっぱりわかりませんでした。
アンプの特性が(聴き分けつかない)
ああ、ボディがアルダーだもんね(何?アルダー??)
シールドを変えて音が変わったんだ(前との違いが全然わからん)
ということで自分自身の整理も兼ねてギターの音作りに何が影響するかをまとめていきます。
ギターの音を出す仕組み
エレキギターから音が鳴る流れとしては
ピックや指で弦を弾く
↓
☆弦が振動して音が出る&ギターのボディの木が共鳴する
↓
☆弦とボディの音をピックアップで拾う
↓
ボリュームやトーンで音を調整する
↓
プラグから出力
↓
(ここから先は次回)
☆エフェクターで音を変える
↓
☆アンプで音を整形
↓
アンプから音が出る
の流れです。
☆のところは特に音作りへの影響が大きいところです。
ピックや指で弦を弾く
何で弦を弾くかが音に影響します。
硬いピックで聴くとビーンという強い音に
指でひけばポワンという柔らかい音になります。
ピックの素材も様々なものがありますし、指で弾く時も爪を立てるかどうかで音の性質は大きく変わります。
また、同じピックで弾いても立てて弾くのか寝かせて引くのか、その速度は、、、、などなど弾き方で違いが出ます。
奏法の違いは特にクリーン〜ちょい歪み(クランチと言いいます)でギターを弾くときは特に強く影響が出ます。
弦が振動して音が出る
次に弦が震えるわけですからどんな弦なのかが影響します。
弦の材質や太さにより音の針や音色が変わります。
太さについては細いと中高音寄りの音に、太いと中低音寄りの音になります。
ちなみに弦の太さは弾きやすさにも影響大です。
基本細い方が弾きやすくチョーキングもしやすいです。
初心者の場合は6弦が0.042のスーパーライトか0.046のライトあたりから選ぶと弾きやすいのでおすすめ。
個人的にはヘビーゲージの方が好き。
また細かく言うと弦を支えているサドルやフレットも音色に影響します。
特にサドルは結構音が変わるのでこだわりギタリストは変えてたりします。
ギターのボディの木が共鳴する
ギターの音は弦の鳴りだけではありません。
ギターの自体が木でできており、その木が共鳴することで音を増幅し音色を変えています。
ギターは木の形で種類が分かれます。
形状としてはフルアコ&セミアコとソリッドがあります。
フルアコはアコギみたいに穴(サウンドホールと言います)が空いていて共鳴する構造になっているギター。
ソリッドは穴の空いてないものです。
ちなみにセミアコはソリッドくらいの厚みだけど穴のある、フルアコとソリッドの中間地点のような感じです。
フルアコは響きが豊かでどちらかというと丸い音が出ます。あと反響しているのでアンプを通さない生音が大きいけどハウリングしやすいです。
ソリッドは言葉の通りどちらかというと硬い音になりやすい。
次に材質です。
メイプル、アルダー、アッシュ、ローズウッドなど色々な木が使われます。
材質によってどんな音になるのか違います。それぞれの特徴については詳しいサイト参照。
ギターの形や材質はアコギなら音量にも影響しますが、エレキの場合アンプなどで音量は調整しちゃうので、実質音色にのみ影響します。
弦とボディの音をピックアップで拾う
弦やボディの音をピックアップで拾い、電気的な信号に変えます。
ピックアップとは声の場合で言えばマイクのことだと思ってください。
元々はバンドの他の音に負けないように大きな音が出そうとしてつけられたピックアップですが、(変な話、精度が低く変な音が出たので)それを面白がって「エレキギターの音」というものになっていきました。
今では、ピックアップは音作りに積極的に活かすようかなり原音をいじるように作られてます。
ちなみにボーカルマイクの場合は原音に忠実が基本なので、この点結構違います。
ざっくりいうと中にコイルが一つ入っているシングルと、コイルが二つあるハムバッカーの二種類があります。
シングルコイルピックアップはキレが良くて高音がよく出ます。クリーンな響きを大事にする場合はシングルコイルです。
一方、ハムバッカーは太く重い音が出るので、強く歪ませて使うハードロックやメタル御用達です。みんな大好きレスポールもハムバッカーです。
多くのギターにはピックアップが複数ついています。そういうギターの場合、カチカチっとするレバーのようなピックアップセレクターで使うピックアップを選べたりします。
ピックアップセレクターは多くの場合中間地点がついていて、前と真ん中、真ん中と後ろ、のような2つを選択できるものも多いです。
ピックアップの設置場所の特徴としては
ネック寄り=フロント→丸い音。中音少なめのドンシャリな音になりやすい。
サドル寄り=リア→キレの良い中高音中心の音。
という感じです。
3つピックアップがある場合、ミドルはその中間な感じの音です。
ボリュームやトーンで音を調整する
ピックアップで拾った音はそのまま出力されるのではない事が多いです。ボリュームやトーンというつまみがギターについており、調節できます。
ボリュームは単純に音量の上下です。
ただポイントなのがボリュームの上下と合わせて音質も一緒に変わること。
ボリュームを絞ると高音から先に少なくなっていくので、丸い音になります。
また、突っ込む音量が変わるので音を歪ませている場合は歪みが少なくなります。
トーンは音質のコントロールです。絞ると高音が少なくなって丸い音になります。
ボリュームとトーンはギターについているけどあまりよくわからないことの多いスイッチだったりします。ボリュームとトーンがどこにつながっているかがわかりづらいんです。
ピックアップが2つで、それぞれのピックアップに対応するボリュームが付いているものもあれば、ボリュームが一個しかなかったりします。
ボリューム一つしかついていないギターもあり、仕様が共通化されていないので混乱の元ですね。
ギターを買うときの考え方
ギターを買うときにどうやって自分の好きな音のギターを選ぶのか問題です。
自分であればこう選びます。
1 形が好きなものを選ぶ
形の好き嫌いは音とは別の要因で、かつギターへの愛に直結します。
「レスポール型がいい」「ジミヘンになりたい」などなど、
あなたの思いがギターの形あればその形から選びましょう。
2 ピックアップだけは決めておく
シングルコイルかハムバッカーかで音が全然変わります。
最近はリアとフロントにそれぞれシングルとハムがついているものもあります。
ジャキジャキしたいか、深く歪んだ音がいいかはイメージしておきましょう。
3 試奏する
1と2に共通するギターを試奏します。
試奏する時のポイントは「トーンとボリュームは全開」ということ。
基本的にほとんどの場合でトーンとボリュームは全開で弾きます。
絞って音作りすることはありますが、それは何かを削るときです。
試奏の時は全開の音を確認しましょう。
また、ピックアップセレクターでリアとフロントの音はそれぞれ確認しましょう。
自分の好きそうな音が出ていればOKです。
好きな音がわからない場合はいくつか弾き比べると好みがわかります。
ちなみに1と2は大体においてまとめて一つの選択肢になっていることが多いです。
ストラト型やテレキャス型はシングルピックアップ、
MG型やレスポール型、フライングV型はハムバッカーが多いですね。
ただ、ストラト型だけどリアだけハムバッカーというものもあったりします。
実際の演奏の時の音作り
実際の演奏の時にはここまでの要素でできることは少ないです。
・ピックの材質をどうするか
・どう弾くか(=奏法)
・どのピックアップを使うか(フロント〜リア)
・ボリュームとトーンをどうするか
が演奏の時に選択できる方法です。
ただピックの種類や奏法は自分の趣味の部分も大きいし、ボリュームとトーンは全開が基本です。
なので積極的な音作りとしては「どのピックアップを使うか」のみです。
リアは軽めの音で歪みがいい感じに乗りやすい、フロントは中低音中心ということだけ覚えておけば良いでしょう。
まとめ
・影響が大きいのは「形がフルアコかソリッドか」「何の木を使って」「どういうピックアップなのか」
・木のことを覚えるのは大変なので好きな形のギターを弾き比べて好きなやつを選べばいい
・ピックアップはシングルかハムバッカーかを決める
こだわりだすと「ピックアップは特定の種類がいい」とか「ブリッジを変えたい」とか「弦のメーカーが」とか色々出てくるわけですが、材質とピックアップの種別に比べたら誤差です。
後日この先の音作りについて書く予定です。
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