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2022年センバツ注目ポイント(初級)

今回は野球を見たことがない方にも読み終わった時にはある程度センバツを楽しめるというレベルになるよう書きました。


今回のセンバツで注目すべき点は主に3つ
1つ目は今大会の特徴
2つ目は今大会注目選手
3つ目は夏とは違う"春の甲子園"の特徴

1, 3年ぶりのブラバン応援

2019年夏を最後に、コロナ禍により高校野球の名物であるブラバン応援が禁止された。
ブラバン応援とは、
ブラスバンド応援の略で、
吹奏楽部やチアリーディング部を中心とした応援である。
有名どころで言うと、
「エルクンバンチェロ」はテレビで高校野球企画やる時によく流れてる1番定番の応援歌。
「アゲアゲホイホイ」はTikTokでも流行り野球に興味ない方でも知っている方が多い。
「ジョックロック」は智辯和歌山高校の"魔曲"と呼ばれるもので、この応援歌が流れると空気が変わり大逆転などをすることが多い。
ちなみに、"魔曲"と呼ばれるものは智辯和歌山だけでなく他校にも様々ある。

2021年夏に録音でのブラバン応援が許可されるも、その場で行われているわけではない為、プレーひとつひとつに対応しきれない上に臨場感が欠ける。
そんな中2022年春では現地でのブラバン応援が許可されたのだ。
ブラバンの注目を書き出したらキリがないので、今回は誰が見ても面白いひとつを紹介する
それは、
大阪桐蔭高校のブラバンだ。
数ある名門吹奏楽部の中でも大阪桐蔭をピックアップした最大の特徴は、
常に超最新曲を取り入れ披露する、という事である。
最近流行った歌手の曲だけではなく、
ドラマ、映画の曲等様々な分野からの超最新曲を披露する為、野球の知識がなくても紅白歌合戦を見ているかのように楽しむ事ができる。
また、今大会の行進曲であるYOASOBIとコラボし、「群青」を演奏している。
そんな大阪桐蔭は大会6日目(23日)の第一試合対鳴門で登場する。


2,今大会注目選手

今回は初級編ということなので、
1番メジャーなのを紹介する。

それは、
新2年生BIG4と呼ばれる

佐々木麟太郎(花巻東)
真鍋慧(広陵)
佐倉侠史朗(九州国際大附属)
前田悠伍(大阪桐蔭)
の4人だ。

1人ずつ紹介する。

佐々木麟太郎(花巻東)
右投げ左打ちの一塁手(ファースト)のパワーヒッター
高校2年次センバツ前で高校通算56本のホームランを記録していて、これは元メジャーリーガー大谷翔平の高校3年間の記録と既に並んでいる。
また、高校通算本塁打最多記録の清宮幸太郎(現日ハム)の111本を余裕で超えるペースで、高校1年生の時から注目されてきた。
1年秋の神宮大会でも強烈なホームランを放っている。
ちなみに、花巻東高校佐々木監督の息子。
妹は花巻東高校女子硬式野球部に今年入部。

真鍋慧(広陵)
同じく右投げ左打ちの一塁手のパワーヒッター
特徴的なのは150km/hでるスウィングスピードで、これはプロ野球選手に全く引けを取らないスピード。
189cm91kgと巨大な体だが、1塁到達タイムは4秒前後(プロと同じぐらい)と、足も早く身体能力が高い為、"広陵のボンズ"と呼ばれている。

佐倉侠史朗(九州国際大附属)
こちらも同じく右投げ左打ち一塁手のパワーヒッター
182cm104kgの巨体から放たれる打球は強烈なもので、右へ左へ広く打つことができる。
低く腰を落としてバットを高く上げるそのバッティングフォームは、現西武の森友哉に似ているのも特徴的。
九州大会では満塁ホームランも打つなどしてチャンスにも非常に強い。

前田悠伍(大阪桐蔭)
左投げ左打ちの大会NO.1投手(ピッチャー)
あまり速球が出ないとされる左投手ながら、最速145km/hのストレートを投げるなど球速派である。
投げ方はスリークウォーターで、チェンジアップなどの変化球を混ぜ緩急もつけることができる。
柔らかいフォームは、現阪神の及川雅樹を彷彿させる。
ちなみに、湖北ボーイズ→大阪桐蔭という球歴は、現巨人の横川凱と同じである。


3,夏とは違う"春の甲子園"の特徴

"甲子園"というと夏の風物詩でもある事から夏のイメージが強い。
全校応援や、負けた時甲子園の砂を集めたり、よくある甲子園の光景は夏。
そしてよく混乱するのが、
春の甲子園は

47都道府県49代表(東京2北海道2)選出ではないのだ

その為、夏のイメージで「地元応援しよう」と思って見ても出場していないという事は多々ある。
夏はシンプルに、47都道府県でそれぞれ負けたら終わりのトーナメント戦を勝ち抜いた高校が出場権を獲得する。
では、どういう選出かというと
一言で言えば、
秋季大会の成績で決まる

手順としては、
①8月下旬〜11月
秋季大会
(地区大会→県大会→地方大会→神宮大会)
②1月
その秋季大会の結果を見て、高野連が選出していく。
そして選ばれた高校には電話がかかってくる。
③3月下旬
出場権を獲得&開幕

このように、夏と出場権獲得の手順が異なり、
高野連が選出していくシステムなので、
別名「センバツ(選抜)」と呼ばれる。

ちなみに、その春の甲子園(センバツ)に選出される大体の基準は、地方大会ベスト4以上。
しかしこの選出は高野連のブラックボックスであり、
その為今大会問題になった東海地区の聖隷クリストファー高校選出されない事等も生まれ、改善を訴える声が多くある。

そして春の甲子園で最も特徴的なのが

21世紀枠
というもの。

これは、
困難な練習環境でありながらも、文武両道や地域貢献と他校の模範になる高校が3校選ばれる。
簡単に言うと、偏差値の高い公立高校で、地域で野球教室を開く等して貢献しており、夏甲子園まであとあと一歩の成績を残していたり、秋もそこそこの好成績を残した高校がよく選ばれる。
21世紀枠の選出は、
各都道府県がそれぞれ1校推薦し、
その中から高野連が3校選出する。

このような選出なので、いわゆる"甲子園常連の名門校"ではない高校が甲子園に出ている姿を見ることができる。
その為、ベンチには10人(18人中)しかおらず、守備9人がついてしまったらベンチには1人しかいない。
みたいな珍しい光景も見るので、そういう所に注目して見るのも面白い。

高校野球は最後の夏にピークを迎えるので、
春の甲子園は"未完成"の野球となる。
その為甲子園常連校であっても普段ではあり得ないようなプレーが夏に比べて出やすい。
そういった所も見所だろう。

4,おわりに

春の甲子園は、
夏の甲子園より盛り上がらない、
負けても引退じゃないからあまり感動がない、
といった評価を受けやすいが、
春ならではの高校野球を見ることができる。
また、春の甲子園で見た高校を夏に注目して見るといった楽しみ方もある。
まだ高校野球を見たことない方は是非この機会に1度見て欲しい。

18日開幕(1日目順延して、19日開幕)

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