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失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織

行動変化

何かが成功できなかった時、その原因、外的影響は何だったのかを深く思考する。決して、成功できなかった本人を咎めるという単純な思考をしてはいけない。
失敗した時に人は失敗した人を咎めてしまう文化ができているので、人間は咎められないように失敗を隠してしまうということを頭に入れておく。

本を読んで

医療業界に限らず、私たちの世界は失敗を許さない文化である。
失敗してはいけない、という文化があり、失敗を隠蔽してしまう。それによって、失敗をしてしまう傾向や特徴を学習することができずに同じ失敗を何度も繰り返してしまう。

なぜ失敗してはいけないと思ってしまうのか。
それは、人が失敗した時に〜〜のせいで失敗した、と批難する人が出現するからである。
ではなぜ、批難してしまうのか。
それは、人間が単純化思考の生き物であるから。なぜその失敗が起きてしまったのか、ということを思考する労力を使わないので「〜〜が引き起こしたから〜〜のせいだ」ということになってしまう。
世の中は複雑で、様々な外的要因によって引き起こされている失敗は多数存在するのに、そのことを深く考えることができない(しない)ので、最も簡単な批難をするのである。

この本では例として、車の運転を上げている。
誰かが車線を変更して、急に割り込むことで危険を感じたという場面がそれに当たる。単純思考で言うと、割り込んできた人は「なんて危ないやつなんだ」と考えてしまうが、もしかすると危険を感じて急に車線を変更したかもしれない。

このように人はすぐに単純思考で物事を考えてしまうので、深く考えるようにしたい。個人がこの思考をすることで、組織全体で考えることができれば、同じ失敗は踏まないようになるのではないか。

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