見出し画像

【雑川柳】 「独裁者」を詠む四句

 世界は今、たったひとつの火種で人類が滅亡する危険に晒されている。
 たったひとつの火種──それは、核兵器群。
 そして、微妙なバランスでどうにか保たれている平和。
 その事実を為政者たちは認識しているのだろうか?
 そんな不安定な世界に、一旦、火が燃え広がれば……、

  核撃てば核が飛び交う地獄絵図
 (かくうてばかくがとびかうじごくえず)

 自己弁護に徹する為政者は、「独裁者」に変貌する。独裁者は己の所業を正当化しようとする。
 それは、「殺られる前に殺れ!」。

  核撃つは撃たせる側の所為にする
 (かくうつはうたせるがわのせいにする)

 「正義」とは何か? 100万人の命を奪えば、「英雄」になれるのだろうか?

  悪党がデカい面して吐く三分
 (あくとうがでかいつらしてはくさんぶ)

 侵略戦争はいつの時代も終わりなき消耗戦となる。攻める国も守る国も、困窮するのは市民ばかりである。
 
  はじめたら「あがり」の遠き双六ぞ
 (はじめたら「あがり」のとおきすごろくぞ)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?