持続型血糖測定をやってみた①
7月下旬に行われた【日本糖尿病協会年次学術集会】。
そのプログラムのひとつに持続型血糖測定(一定期間の間、継続して血糖値の推移を追えるタイプの血糖測定)を実際に体験するワークが。
京都銘菓の“阿闍梨餅”や、糖分の入ったソフトドリンクを飲んで血糖値の上昇の仕方を見る(そして、どんな患者様に勧めるのかを同時に考える)ワークショップである。
面白いワークショップだったので、「自分でも色々試してみたい」とAmazonで測定器を購入し、実験をしてみることに。
今回から、何回かに分けて、その「実験結果」を報告してみたい。
GCM(持続血糖モニタリング測定)
この測定器、実はamazonでも普通に販売をしていものだ。
腕に細い針がついたセンサーを取り付け、一定期間(このセンサーでは2週間)血糖値の推移が追えるものとなっている。
糖尿病の方で、インスリン注射や内服薬を安全に使用するためのモニタリングに活用されることが多い。(この場合は保険もきく)
一方、糖尿病でない人でも、どんなものを食べると血糖値がどのくらい上がるのか…を調べるのに使用してみるのも悪くない(…と思う)
「ゼロカロリー」のおやつは本当に血糖値を上げない?
ためしに実験してみたのが、ゼロカロリーのコーラとゼリー。
「糖質0」「カロリー0」を謳っているこれらの商品。
本当に血糖値を上げないのだろうか?
2種類のおやつを用意して、実験をしてみた
まずは対照実験として、普通のコーラとゼリーをおやつに頂いてみる
おやつを頂く前、81㎎/dlだった血糖値は30分強で124㎎/dlまで上昇。
市販のコーラやゼリーには元々かなりの糖分が含まれている。
たとえ糖尿病でなくても血糖を下げる身体のシステムが追いつかずに
血糖値は上昇する。まあ、納得の結果ではある。
問題はこの後。急激に上がった血糖値を下げようと身体が頑張った結果、
逆に血糖値は下がりすぎてしまうのだ。
ちなみにこの時、私は「ちょっと眠いなあ…」と感じていた。
糖質に偏ったおやつは急に血糖値を上げ、そして急に下げる。
この振れ幅が大きい方だと「ちょっと眠い」では済まないかもしれない。
やはり注意は必要だろう。
0カロリーのおやつではどうだろう
翌日のおやつは、カロリー0のものを選んでみる。
おやつを頂いて、30分、1時間…血糖値は変動しないのだ。
実際に、おやつを食べても血糖値が
上がらない結果を見ると、
ちょっとだけ感動するものだ。
ただ、ゼロカロリーのおやつを食べて思ったことがひとつ。
血糖値が上がらないせいもあってか、おやつを食べてもお腹が空く。
人工甘味料で甘さは感じているものの、エネルギー減が入ってこないので
身体が「エネルギーよこせよ~」…とメッセージを発しているのかもしれない。
実際、0カロリーのおやつを食べても痩せないという人も少なくない。
どうしても甘いものがやめられない糖尿病の方に、0カロリーのおやつは
食の楽しみを奪わない、有用な存在だとは思う。
ただ、「おやつはこれだけ」と、ちゃんと決めて摂らないと
落とし穴に嵌りかねないな
…空腹を我慢しながら、そんなことを考えるひと時であった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?