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おたりスマートソンプロジェクトを振り返る Vol.3

本記事は、Vol.0の時系列、
2019年6月6〜 7日:知的情報空間研究室「第2回小谷村訪問」開発デバイスの紹介・水田の視察
に当たります。

前回と同じくKCMEさまと、小谷村役場にお伺いし、ご担当者さまとお打ち合わせしました。

開発デバイスの紹介

ハードウェア:
アイデアコンテストの際に審査員にお見せしたプロトタイプをベースに、更に実証実験で使用するデバイスの完成版に近づけたものをお持ちしました。

ソフトウェア:
まずはどのような情報が欲しいのか、デザインが良いのか、意見をいただくための叩き台として、レイアウトをお持ちしました。

これらの紹介に関しては、かなり多くのフィードバックをいただきました。
研究室では即時性の高い情報提示をメインにしているのですが、そちらに近しいフィードバックをほんの少しだけご紹介すると、以下のようなご意見をいただきました。

・キレイな見える化はいらない、時間がないので必要な情報がパッと目についたほうが良い
→ アイコンなどは必要ない
→ 文字だけでも良い

情報提供の目的は「省力化」ですので、確かにユーザに渡す情報は簡潔なほうが良い、と判断しました。

水田の視察

1.  現地調査:
1-1. 実験対象水田の計測・調査
― 大まかな水田の大きさの測量、水位、品種、環境調査、撮影、地図データとの位置の確認、等

水田の計測ですが、GoogleMapから水田の形を図形化し、計測したデータと、設置場所の検討を書き込み、資料化をしました。

図に関しては掲載に伴い、水田の形を加工し、計測値も変更しております。これらの資料化に関しては、プロジェクト進行の天才河西さんが作成し、BOXで即時に共有してくれました。

1-2. 実験のぼりの設置についての確認
― 設置イメージの共有、設置場所検討

のぼりは実証実験を行っている水田はどこかを確認するために使用しました。視認性が高く、設置後に各水田を周りメンテナンスする際の移動先の確認に大変役立ちました。

2. 実験協力者の方へのヒアリング
― 水田の見回り状況や作業状況、モバイル機器の取扱についてなど
― 実証実験において、作業の省力化に貢献できるのか、水田管理に関する仕事量とその仕事にかかる時間を整理

3. 小谷村郷土資料館等の訪問
― 地域の歴史、過去の地形、気候等の調査
― 冬に向けて積雪状況、積雪による生活環境の状況を把握

訪問した資料館:

「冬に向けて積雪状況、積雪による生活環境の状況を把握」はなぜ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちの目的は水田水位管理システムを導入するだけでなく、Sigfoxなどエリアネットワークや広域ネットワークを活用した、即時性の高い情報伝達を行い、持続可能な地域づくりに貢献することです。

そのため、水田水位管理システムだけではなく、情報伝達に役立つアプリケーションの導入を今後も可能とする基盤づくりと、課題となっていること、解決できそうなもの、を考えるために「自分たちがこの場所に暮らしたらどのなのか?」、「自分たちがこの場所を度々訪れる場合だったらどうなのか?」の2つの目線を持つようにしました。

自然資源のひとつ、栂池自然園のビデオ:

このプロジェクトを行わなかったら、きっと知らなかった美しい場所のひとつです。

この後、いただいたフィードバックをもとにハードウェア、ソフトウェア両面の改良が始まります。

本プロジェクトについてのまとめはこちらのマガジンから:



研究に関わる全てのご協力者さま方、何より研究に取り組んでいる学生、研究者の方々に♡をいただければ嬉しいです。