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世界が豊かになればなるほど、生き辛くなる

日本に住んでいると物価があまりにも変動しないので、ついつい世界中も同じような状態であるような気がしてしまうものです。でも、僕らの知らないうちに、世界は随分住みやすい場所へと変わりつつあります。

ファクトフルネスを読んで見るとよくわかりますが、世界77億人の暮らしぶりは、ここ30年ほどで劇的に改善してきたのです。食糧が行き渡り、上下水道が整備され、所得が上がり、教育が行き届いたのです。下の表の赤い部分が絶対的貧困を生きる人口の推移ですが、人類の暮らしぶりがここ30年ほどで劇的に改善したことが如実に見て取れます。

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僕もフィリピンでビジネスを始めて5年になりますが、たった5年間の間ですら、人々の暮らしぶりが日々改善していることを行くたびに実感します。道端で物乞いをする子供の姿も随分減りました。医療や教育制度が整い、ビルが増え、車が増え続けています。今やスマホを持っていない人など存在しません。

日本以外の国スキルアップ

そしてフィリピンでは現在、大きな教育改革が進行中です。

これまでフィリピンって、その他の先進国のような12年間の基礎教育が用意されていなかったのです。簡単に言うと、高校が存在しませんでした。代わりに戦前の日本の旧制中学のような学校があり、そこを卒業すると次はいきなり大学だったのです。ですので、フィリピンで大学卒業と言っても実質は先進国の短大卒のような感じで、教育程度が一段低かったのですね。

でも、今回の教育改革により新たに高校が新設され、先進国と同じような教育システムが整備されつつあります。フィリピンの教育制度の変化については、こちらの記事で詳しく紹介されています。

同じようなことはあちこちの国で起きており、各国の教育レベルが急速にアップしつつあります。また、インターネットの普及も相まって、意欲のある者は能力を爆上げ中です。

こうして教育程度が上がると、それぞれの国に新しい産業が興ります。そして、これまでは先進国でしか製造できなかった製品が製造されるようになったりします。

これは何を意味するかと言うと、日本企業にとって競争相手が増えると言うことです。豊かな購買層や労働者に支えられた世界各国の新興企業らとの戦い。これが日本を迎える現実です。

そんなわけで今日は、こうした変化がいったい僕らの日々の暮らしにどのような影響を与えるのかを考えてみました。

※この文章は単品で300円ですが、1000円でこのマガジンを購入すると、1ヶ月20本くらい読めるので1本50円です。このマガジンでは教育のこと、テクノロジーのこと、あるいは経営に関するなどなど、僕がシリコンバレー、フィリピン、日本の3拠点でビジネスをする中で得た気づきを書き綴っています。

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