見出し画像

僕がおススメする5つの投資戦略

この文章は、日本証券業協会がnoteで開催する「 #お金について考えていること 」コンテストの参考作品です。作品内容はクリエイター自身の考えを執筆したものです。

=====

お金のことをあまり心配せずに暮らしていけるようにしたい。

これは、多くの人の強い願いだと思うのですね。僕も同じことを考えて生きてきました。

お金がないというのは苦しいものです。僕も人生のある一時期、お金にかなり苦労をしました。その間は、寝ても覚めてもお金のことばかりを考えていました。やりたいことがあってもお金がかかることは全て先延ばしです。そして、常に借金の返済に追われました。なんだか、お金を工面するためだけに生きているような苦しい時間でした。

昭和の方程式は完全に崩れてしまった

僕が一時期とは言えこんなトラップにハマってしまったのは、昭和の蓄財の方程式しか知らなかったからです。要するに、無知だったのです。

昭和の蓄財の方程式って、「真面目に働いて貯金」という、すごくわかりやすいものでした。今となっては夢のような話ですが、ただ郵便貯金(現在のゆうちょ銀行)の定額貯金に預けておくだけで、10年で2倍になったのです。たまたま見つけた昭和55年(1980年)の新聞広告には、「春の朗報!利率アップ」という見出しとともに3年以上の定額貯金の利率がこのように書いてありました。利率はなんと8パーセント(!)です。

定額貯金(お預け期間)
6ヶ月以上1年未満   年6.50%
1年以上1年6ヶ月未満 年7.00%
1年6ヶ月以上2年未満 年7.50%
2年以上3年未満    年7.75%
3年以上        年8.00%

僕が中学生の頃です。僕も親に強制され、お年玉をすべて郵便局の定額に預けた覚えがあります。でも残念ながら、このような方程式はもはや存在しません。真面目に働いても、ほとんど手元にお金が残りませんし、ゆうちょ銀行の定額貯金の利率も、今ではわずか0.002パーセントになってしまいました。

お手本がいない!

なので、今の時代にあった新しい戦略が必要です。

でも、身近に手本となる人がいないのですね。親のアドバイスは時代が違いすぎて参考になりませんし、会社の同僚や先輩たちを見渡しても、うまく蓄財をしている人をあまり見かけないのではないでしょうか?

でも、うまく蓄財をしている人は確実に存在します。余計なやっかみを買いたくないので、みんな黙っているだけです。

株式会社野村総合研究所の2020年の調査によると、およそ50世帯に1世帯は「超富裕層・富裕層」だそうです(野村総研の定義では金融資産1億円以上が「富裕層」、5億円以上が「超富裕層」です)。つまり、クラスの同級生の1人くらいは富裕層らしいのです。

これらの人たちには、何か共通する行動があるはずです。その習慣や行動を身につけることで、この人たちと同じような金融資産を築くことができるはずです。僕はそんなふうに考えて、これまでやってきました。

具体的な方法は?

方法は大雑把に言って5つあります。どれもやった方がいいです。僕は当時大手証券信託会社でファンドマネージャーを勤めていた友人に勧められて、20代のうちに3)、4)を始めました。それ以外の項目は、自分で失敗をしながら少しずつ気がついていったものです。この友人がいなかったら、僕の金苦労は続いていたかも知れません。本当に、持つべきものは友達です。

1)自分に投資する

まずは自分に投資、つまり勉強をして、稼げるスキルを身につけます。ちょっとでも賃金が高い方が、早くお金が溜まるからです。また、年功序列社会から能力主義社会へと急速にシフト中ですから、蓄財はさておき、単なるサバイバル戦略としても有効です。日本人の大半は社会人になると同時に完全に勉強をやめてしまいますので、差をつけやすいです。

2)生活レベルを上げない

ちょっと収入が増えると、広い家に住んだり、カッコいい車に乗りたくなったりします。でも、これが落とし穴なのです。

蓄財にまわせるお金って、収入と支出の差額だけです。なので、収入の上昇に合わせて生活レベルを上げてしまうと、せっかく収入が上がっても差額が増えないため、早いペースで蓄財できないのです。

また、一度迂闊に生活レベルを上げてしまうと、それが当たり前になって下げられなくなります。なので、最初から生活レベルを上げないのがポイントです。

ポルシェでも軽自動車でも、やれることは一緒です。借家でも持ち家でも、「住む」という機能を考えれば、何も差はありません。

3)投資を早く始める

さて、少し余剰資金ができたら、1歳でも若いうちに投資を始めます。投資の最大の味方は、時間だからです。時間の経過とともに複利が効いて、雪だるま式に増えてくれるのです。なので給与が振り込まれたら、まずは投資資金を確保し、余った分で生活します。余ったお金で投資をしようと思っていると、なぜか絶対に余りません(笑)。

4)米国株に投資する

なんだかんだ言いつつ、今のところが米国株が圧倒的に手堅いです。世界のイノベーションをリードする巨大企業をいくつも輩出している米国株式市場に広く分散投資するのが、最も効率的な投資方法です。

アベノミクスでようやく日本株も上がりましたが、同時に円安も進行したので、ドル建てで見てみると、日本株のパフォーマンスは決して良いものではありません。

日本在住でしたら、NISAやiDeCoなどを利用して、S&P500に連動した投資信託がいいかと思います。僕が投資を始めた頃はまだこうした制度がなかったので、自分で米国の証券会社に口座を作って始めましたが、今では日本の金融機関を通じて米国株への投資が簡単にできるので、万人にオススメします。

5)なるべく長く働く

最後になりますが、なるべく長い期間働くのも一つの戦略です。早くリタイアするということは、その後の長い老後を、年金と自分の蓄えだけで乗り切らなければならいということだからです。2007年以降に10歳の子供は50%の確率で100歳まで生きるという話を読んだことがありますが、65歳で引退したら、35年も無収入で生きなければなりません。これって、どう考えてもすごく難易度が高いと思うのですね。

また、諸事情によりあまり賃金の高い仕事に就けない方もいるでしょう。そんな方はなるべく細く長く働きを続けて、コツコツと投資をするのが近道かと思います。

以上、「僕がおススメする5つの投資戦略」をお送りしました。この5つを手堅くやれば、あまりお金のことに悩まずに暮らせるように思います。実際に、僕自身がほぼこの通りにやってきたので、よかったらこちらの記事も参考にしてみてください。

ご健闘をお祈りします!

もしこの記事を気に入っていただけましたら、サポートしていただけると嬉しいです!