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愉快な友達図鑑#2

「ドイツ?」

「え、ドイツ?」

ある日の夕方、急に呼び出された場所には2人の女性がいた。差し入れに買って行ったビールをオーナーに渡して座ると、彼女は今後の話をしてました。「ドイツに行く予定です」

あ、まじで?俺も行こうかなぁと思っていたところで、時期を尋ねると年内の10月くらいとのこと。あ、まじで?俺もそれくらいに〜とかなんとか言っていると歳は同じだし、そこでやっと何者か尋ねてみると画家でした。アトリエが近いって言うからお邪魔することに。

Rina Kawai

彼女は広い空間に放っておくと踊り出してしまいます。僕はミュージカル映画の世界線には入り込めない人種なので、もはや映画が始まったと思い甘んじて流れに身を任せることにしました。

彼女の作品は立体的で動的な側面は身体性を表しているんだとか。アトリエには今までの作品がたくさんありました。

基本的に何故作品を作るのかとか尋ねないようにしてます。本人の口から自然に出てきたら聞くのが楽しみでもあり、嗜みな気がするからです。

彼女は僕の作品を「現実の手前にフィルターがある」と表現しました。撮っているものは確かにそこに実在しているのだけれど、どこか非現実を感じるのだとか。そして表現とは何か?という話をすると興味深い回答がきまして。

表現は言語の手前

彼女はそう言います。僕はアートって言葉にできない部分だと思っているので、言語の先にあると思っていたのですが、彼女は逆の発想でした。

伝えたいこと→表現→言語

確かにそう言われると、そうだなと思います。壁画の成り立ちが言葉がわからない人に宗教を伝えるためにあったという背景があるように、言葉の手前って言われる方がしっくりきました。


彼女は秋頃にドイツに行くそうです。ヨーロッパに行く友達が多くてブームなんですかね。

https://rinakawaiartworks.wixsite.com/home


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