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新しい景色みえたよ☆続・吉田麻也選手へ感謝!サッカー少年母より
2022年12月6日(日本時間)
カタールW杯決勝トーナメント
日本対クロアチア1-1(PK1-3)
ベスト16
息子と泣いた。
正確に言うと、泣いている息子を見て泣いてしまった。
麻也くんありがとう
いいもの、みせてもらった
生きててよかった
とTV画面に映る吉田麻也選手へ、大学生の息子が涙をポロポロ流しながら言っていた。
生きててよかった
こんな言葉が彼の口から出るとは。私はドキッとした。
吉田選手や日本代表を応援することで、サッカーに対する苦しかった思いを昇華していたのかもしれない。
ベスト8という日本代表が目指していた新しい景色は叶わなかったけど、その勇姿は、私たち個々の新しい景色へと背中を押してくれたように思えた。
○ ○ ○
息子の夢は、高校で全国高校サッカー選手権大会に出ることだった。
5歳からずっとサッカー中心の生活だった。中学はジュニアユースの練習に往復20kmの道のりを自転車で通ったし、高校もサッカーをするために選んだ。
そのようななか、高2の冬にケガをしてしまった。やっと回復した時には、世は流行りの病、学校も部活もなくなり自宅近くで自主練する毎日だった。大会もリーグ戦も中止となり、全国高校サッカー選手権のみ開催されることが決まっていた。
高校野球の"甲子園"も中止となったのだ。選手権が行われるだけでもありがたく思わなければならない…
2020年はそんな年だった。
その後、部活は再開したが、彼はケガを繰り返してしまう。子どもの頃から思い描いていたサッカー人生とは違う形となった。
そして、最後の選手権の前にサッカー部を引退して大学受験勉強に切り替えると決断した。
応援してくれていたのにごめん
そう言われた時、言葉が出なかった。このような選択をするとは想像していなかったから。
でも彼の出した答えだから。
その時も一緒に泣いた。
相当苦しかったと思う。
他校の知り合いが多く出場したこの年の選手権の映像を、彼は一度も見ることが出来なかった。
○ ○ ○
それから2年。
今は大学生になり、色々な形のサッカーに触れ、楽しんでいるようにみえる。
そして、カタールW杯。
彼がずっと憧れていた吉田麻也選手は、日本代表キャプテンとして新しい景色へとチームを引っ張っていた。
グループ1位通過
決勝トーナメント出場
スペインの攻撃を守りきることがどれだけすごいことなのか、どれだけリスペクトすべきことなのか、彼は熱く語っていた。
吉田選手と同じセンターバックだったから、その勇姿に自分を重ねて見ているのかな。
彼にとっての新しい景色は、過去の重い荷物を手放し、次に進むこと。
大好きなサッカー、苦しかったサッカー。
日本代表に自分の高校サッカーも乗せて。
吉田選手は、対クロアチア敗戦直後のインタビューで、涙を溜めながら次のように語っていた。
「多くの子どもたちがこの試合をみて、サッカーに夢を馳せてときめいて…(中略)…その子たちがいずれW杯に出て、この壁を破ってくれることを期待していますし、自分も日本の成長の一端を担えてたのなら嬉しい」
全国のサッカー少年たちに響いていると思う。ときめいていると思う。
そして時代の波に翻弄された息子のような元サッカー少年にも響いた。
今が一番サッカーが好きなんだよね
息子がボソッと言った。
これが全てですよね。
ときめいてますよね。
彼にとって新しい景色ですよね。
森保日本代表監督、吉田キャプテン、選手の皆さま、
感動をありがとう。
新しい景色をありがとう。
サッカー少年母より
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