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【Vo.編 後編】レーベルメイトのPulse Factory/RED in BLUEが対談してみました

個人的にやってみたかったと理由で担当アーティストの同パート対談を企画してみました。
前回インタビューの前編では二人の出会いから今までを話してもらったのですが後編のインタビューではボーカリストとして焦点を当てた話を聞きました。

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楽曲とライブの関連性について

―作品を作るってことは新曲を作るわけだけど、ライブと楽曲の関係性ってどう考えてる?
N(Nobu/Pulse Factory):今作に関して言うとライブとイコールじゃない部分はあるかもしれないですね。Pulse Factoryは結構音源を作るときにライブを意識して今まで作ってきたんですけど結果音源は音源、ライブはライブで住み分けされちゃうみたいな。今回の『ULTRANOVA』に関しては曲を作る段階で一回ライブから離れようと思いました。そう思ったのは初めてだったかもしれないですね。『ULTRANOVA』以前の作品はこのセクションはライブではこうしようみたいな話が曲作りの時から出ていて、それを積み重ねて作っていたんですけど、「今回はライブではこうなるな」より「楽曲としてより良くするにはどうしたら??」って考えて作りました。初めてかもしれないですね。その結果、この曲たちがどうなっていくのかをツアーで確かめたかったんですけどー・・・

―結果KICK OFFのワンマンだけという・・・
N:そうなんですよね。でも今思うとあのライブをやれてよかったなって。そう考えるとライブと音源を切り離して考えてもしっかり自分たちを表現ができたのが「ULTRANOVA」だったなと。

―RED in BLUEにとっての『MUTANT CIRCUS』とライブとの関連性はどう??
高(高橋祐揮/RED in BLUE):今作に関してはイコールでしたね。今までは作品を作るって決めて曲作りしてできた曲を作品に入れるって感じだったんですけど、今作はレコーディング前にライブで新曲をガンガンやってましたから。だからこそアレンジだったり構成をライブでの手応えを踏まえて変えたりすることもたくさんありましたね。

―確かにデモを作った時はめっちゃいいっ!てなったのにライブで全然狙った感じにならなくてボツとかあったもんね。
高:ありましたね(笑)。結果、手ごたえがある曲が揃ったという思いはあるのですが時間がかかるのも事実なので新曲を作ってはライブでガンガンやっていくスタンスというのがRED in BLUEには必要だなと思いましたね。アルバムを作りましょうってなるから曲を作るのではなく常に作る。さっきのNobu君の話を聞いてライブを切り離して考えるっていう話が新鮮だったので新しい発想としてチャレンジしたいですね!

―でもテーマを決めて楽曲を作るっていうことだと『さよならのかわりに』はそれに近かったと思うよ?
高:確かに『さよならのかわりに』はそうですね。RED in BLUEにはこういう曲を作ろうって決めて作ることはなかったんですけど、西日本豪雨災害が起こってその思いを込めた歌詞を書いてそれに寄り添った曲を作りたい!ってなりましたからね。ライブでこうしたいという思いより、テーマ性やメッセージ性をさらにまっすぐ伝えるにはという考えが無意識のうちにありましたね。そうした作り方をするパターンの曲も増やしていきたいですね。曲によってはアレンジで譲さん(Yuzuru Kusgo)に入ってもらってさらに広がったとこも大きいですよね。


―両バンドとも他のメンバーが詞曲を書くことがあるでしょ。今回の『MUTANT CIRCUS』に関してはたまたまだけど全曲グッチ君(Gt.田口悟)が作詞作曲だけど、人が書いた歌詞を歌うのと自分が書いた歌詞を歌うときって何か違うこととかあるの?
高:オリジナル曲を作り出した最初のころはやっぱり違和感がありましたね。ただ、作品を重ねるごとにどう考えているかも分かるようになってきて、これを伝えたいからこの言い回しやメロディーなんだなとか分かるようになってくるんですよね。「この歌詞ってどうしてこうなってるの?」とか遠慮なく聞きますから理解度も上がっていると思いますけど、グッチが書いた歌詞の世界観がきちんと見えて歌っているので今は全く違和感がないです。自分の言葉として歌えていると思います。ただ、デモを聞いて歌詞とか歌いまわしとかこっちの方がいいなと思ってこっそり変えると怒られることもあります(笑)。それを経て、こう変えたいけどグッチは納得できずに「元のままで歌って」と言われるだろうなというとこまで分かるようになりました(笑)

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―メロディーにしても歌詞にしても自分的にはこっちの方がいいって思って変えるわけじゃん?それをダメって言われた時って最終的にはどんな感じになるの?
高:初期段階のものよりこっちがいいって強く思ったら僕も折れないですけど、「これもいいのだけどこっちの方が良くない?」って聞いて「うーん・・・」と言われた時は曲を作った人のビジョンを尊重したほうがいいなと思って最初のとこまで戻します。

―なるほど。そのやり取りの光景目に浮かぶよ。
―Pulse FactoryはYussanの曲はNobu君が歌詞を書いてるけど、Masaki君の曲は半分はMasaki君が歌詞を書くでしょ。その辺はどう?
N:Masakiって曲に対するメロディーや言葉の嵌め方はかなりシビアに意識しているので歌ってみてしっくりこないとか歌い辛いってないんですよね。デモをもらった時にメロディーがピアノの音になっていて歌詞を別でもらっても、ここに歌詞がこうはまるのだろうなっていうのもわかりますね。だからMasakiの歌詞に関しては歌うことに全く抵抗がないですね。

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―この方がいいのになって思ったらどうするの?
N:そもそも大きく変えた方がいいなと思わないですし、すごい細かい歌いまわしで言えばありますけどそこは自分のニュアンスで歌います。Masakiもそこは僕に任せてくれている部分もありますからあんまり言ってこないですし、意見がぶつかったときは話し合いでいいと思った方を採用していきます。でもレコーディング中に「ここの歌いまわしデモと違うやん!」ってなっても、自分的にいいと思ったら録り直さないことありますからね(笑)。冷静に聴いてMasakiのデモの方がいいなと思ったら録り直しますけど。
高:Pulse Factoryのレコーディングなんか面白そうですね!!

N:いやーー。せわしないで(笑)。すぐメンバーおらんくなるしな。
高:グッチとかずっとブースにいますけどね。
N:おりそやなーー(笑)。分かるわー。

ライブに望むその前は???

―ボーカリストとしてライブ前のルーティーンみたいなのってあるの??
N:僕はあんまりないんですけどライブ前に一人になってちゃんと気持ちを整理する時間を作りますかね。誰にも話しかけてほしくないというかオーラ出してると思います。いい意味でも楽屋の雰囲気を持ち込まないというかちゃんと芯をもってぶれない自分を魅せることが大事だなと思っていますね。

―確かにライブハウスの階段で三角座りしているイメージあるね(笑)。
―祐樹君はそういうのある?
高:僕も似た感じなんですけど僕の場合はライブハウスの外に一度出ますね。会場を離れて散歩したりしながら今日はこういうライブにしようとかイメージを作りながら集中する時間を作ります。

―ちなみにセットリストってどうやって決めているの?二人がそれぞれ決めているんだよね?
高:基本的な骨組みはあるんですけど、イベントの色や前回その土地でやったセットリストを加味してその日にやる曲を決めています。連続して見ても楽しんでもらえるように心がけます。

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N:僕も同じですよ。その日の雰囲気だったり試してみたい流れだったり、どうしても歌いたいから入れることもあるし。
高:直前でセットリスト変えるとかあります?
N:あるある。結構するかな。直前っていうかライブ中に変えることもある(笑)。俺が合図したらライブ中に変えるみたいなこともある。それこそRED in BLUEの広島QUATTROでのレコ発の時とか。最後に「Nobuddy's Dream」やる予定だったんですけどグッチが「YES」好きって楽屋で激押ししてきたから。
高:はは(笑)なんかすいません。

―今後自分たちのここを強化していきたいとかある?
高:歌力ですね。一番に歌を立たせたいという思いでやっているので歌で多くのことを伝える力を磨きたいです。技術的なこともですけど、その向こうにある歌を聞いてもらっただけでRED in BLUEってわかってもらえる絶対的なものを求めていきます。
N:俺も歌ですね。歌唱力っていう点もそうですけど、加えるとするとボーカルの発する一言・一音って空気をガラッと変えることができると思っているんですよね。自分の気持ちを最大限伝えるための力をもっと求めたいですし、スタミナなど総合的にもまだまだ追い求めていきたいと思っています。

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今のこの状況で何を学んだか

―最後の質問になるんだけど、今コロナでライブできないしキャリアの中でもこれだけライブをやってない生活って初めてだと思うんだよね。この状況をネガティブにとらえるより前向きな話で締めてもらいたいなと。みんなのライブを生で見ることができる日々が戻ってくることを楽しみに待ってくれている人もたくさんいると思うからそんなみんなにメッセージをお願いします。
N:今ライブができなくなったことで新しく見えてきたことも多くて、SNSで近況を発信したり、個人で「歌ってみた」をYouTubeに上げたり、BEYOND THE INTERNETというプロジェクトを立ち上げたりと新しくできることが何かをじっくり考えて行動できているんですよね。でも自分が一番やりたいのはやっぱりライブなんです。だけど、いきなりすべてが元通りってわけにはいかないと思うんですよね。ライブを見に行ってもいいのかなって考えたり、なかなかライブハウスに行くって言いづらかったり。それでも来てくれる皆を安心させてあげたいからライブハウスを安心できる場所にしていくのが僕たちバンドマンのできることかなって思っています。安心して遊びにおいでって思います。

高:僕も似ているんですけど今やれることをやろうとSNSをつかって近況を伝えたり、ライブハウスの思い出の写真を送ってもらい「アンコール」という曲のMVを作りました。今思うと、この状況じゃなくてもできたなと気づかされて。走る時間もあるし、最近はピアノの練習をしたりしています。この状況が気づかせてくれたことが多いのでそこは前向きに捉えるようにしています。ライブができないこの状況は逆境に近い部分があるんですけど徐々にでもライブができる日常に戻っていく中で、今後ステージに立つときには日々感じたことをちゃんと伝え人間的にも大きくなったところを感じてもらえるようになりたいと思っています。

高:Pulse Factoryとも早く対バンしたいですね。
N:せやな。

―動けるようになったら早く対バンしようね。二人ともありがとうございました!


長い文章にも関わらず最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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次回はギタリスト編です。今回の雰囲気とはガラッと変えてギターを始めるきっかけや愛用品やこだわりポイントも聞いてみたいなと思っています。

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