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eコマースの要 業種別コンバージョンレートを探る

おはようございます。ドドルあおけんです。

さて、マーケティングの月曜日。今日は昨日の癒やしの歌声から一転、ゴリゴリのWebマーケティングのお話です。

コンバージョンレート(CVR)

古き良き昭和のマーケティングは、とりあえず広告やってみて、なんとなく効いてる気がするからまたやってみよう、のようなファジー(今はなんていうんだろう)なノリでした。

ところが昨年テレビの広告費がインターネット広告に抜かれるという事態に至り、広告の主流はインターネット、という時代になりました。

【2019年の広告費】ネット広告は2兆円突破でテレビ広告費超え、ECプラットフォーム広告は1064億円___ネットショップ担当者フォーラム

このインターネット広告の一番面白いところは、全部やったことに対する結果がデータとして可視化されるということです。

こんだけお金かけて、この広告やって、こんだけの人が見て(インプレッション)、そのうち何人が自分たちのサイトに来て(クリック率)、サイトに来た人のうちどれくらいが買ってくれたのか/もしくは資料請求してくれたのか(コンバージョンレート)がわかってしまうんですね。

NOTEネタ

上の例でいうと、1万回広告表示に対して100人来訪があったのであれば、クリック率は1%、その100人のうち1人買ったのであれば、コンバージョン率1%となります。1万回表示して1人買ったということがわかるわけです。

仮に1表示1円の広告料金だとするとお客さん一人獲得するのに1万円かかったということがわかり、その獲得単価がビジネスとして見合うのか、という判断が理屈っぽくできるようになるわけです。

この時に大事なのが自社の商品、サービスの説明が書いてあるページに来た人がどれくらい購入(資料請求/会員登録等)してくれたか、というコンバージョンレート(コンバージョン率・CVR)です。

これは高額な商品はもちろんコンバージョン率は低かったりしますし、業界によってその傾向はぜんぜん違います。

ドドルあおけんはこれからネット通販で買ったものを自宅以外で受け取ることができるシステムを売っていくので、このネット通販事業者さんの立場にたって、そのビジネスを理解することが大事かな、というのが今回このトピックを取り上げたひとつの理由だったりもします。

今回はこの業界別のコンバージョンレートの動向について、アマゾンのアレクサブログにまとまっている情報があったので、それをもとにポイントを押さえていきたいと思います。

まずは大枠の数字

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上の表、行は上から世界、アメリカ、イギリス(だと思います)の数字。2017年、2018年の数字みたいですが、グローバルだとコンバージョンレートは2〜3%ですね。たぶんQ4が高いのはクリスマス商戦で購入率が上がるからではないでしょうか。

イギリスが全体的に4%台で高く、購買意欲が高いことが伺えます。ドドルさんのお膝元です。

デバイス別コンバージョン率

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トラディッショナルはパソコンと見てみましょう。パソコンとスマホを比較するとパソコンのほうが倍くらいコンバージョンレートが高いことがわかります。2018年でいうと、パソコン3.8%に対して、スマホ2.0%です。

SNSなりニュースチェックなりはスマホ良いですが、何かを買うというとパソコンでという人がまだ多いみたいですね。

商材別コンバージョンレート(eメールマーケティング)

これはeメールを送ってクリックをした人のどれくらいが実際に購入まで至ったかを商材/業界ごとにサマったものです。

Beauty & Cosmetics – 4%
Arts & Crafts – 3%
Food & Beverage – 2%
Toys & Games – 2%

Automobile & Parts – 1%
Fashion & Apparel – 1%
Garden & Home Goods – 1%
Health & Fitness – 1%
Jewelry & Accessories – 1%
Media & Entertainment – 1%
Outdoor & Wilderness Gear – 1%
Animal & Pet Care – 0.31%

ビューティが4%台、アーツ&クラフツってなんだろう図工?が3%台、飲食2%台、おもちゃ・ゲーム系が2%台であとは1%台でだんごです。

ビューティ系と飲食系が高いのは、たぶん消耗品である程度指名買いのリピートをするので、ということだと思います。図工はわかんない、なんでだろ。

広告提供業者別コンバージョン率

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上が広告業者ごとのコンバージョン率の比較です。やはりGoogle強しです。これは自分で検索窓に打ち込んだ言葉に関連する広告が表示されるので、今強い関心があることに直接アプローチできるというグーグルの検索ワード連動広告の特性によるところが大きいですね。

ちなみにBingもなかなかやるじゃん、って思うかもしれませんが、日本の検索シェア(以下はPCですがモバイルもだいたい一緒)でいうとGoogleが76%、Yahoo!が15%で、Bingが7%。Yahoo!はGoogleの検索エンジンを採用しているので、Google連合で90%超えているわけです。

【2019年版】日本・世界の検索エンジンシェアと種類一覧___SEM_JOURNAL

このようにGoogleさんの強さは、広告出すときちんと欲しい人に届いて買ってくれる、という引きの強さにあります。

それに対して、FacebookやInstagramは、基本何か欲しいわけではなくて、メインはお友達のとのやりとりですから、その合間にそのやりとりをある意味邪魔するカタチで広告を挟まざるを得ず、コンバージョン率はGoogleと比較して相対的に落ちていきます。

面白いのがYoutubeで、これもGoogleさんの持ち物ですが、コンバージョン率が0.5%しかありません。みんな動画みたいのに邪魔すんなってことですよね。

ということで、現在Youtube上では5秒くらいの認知をとることをメインとした広告を観ることが多いですね。それプラス広告なしで見れるプレミアム版の拡販をすることで事業としてのバランスをとっています。

学び・気づき

ということで、今日はコンバージョン率というeコマースの1点を深掘ってみました。今日得られた学び・気付きは以下です。

・CVRの平均はグローバルで2〜3%、ただ、toBのホワイトペーパーをダウンロード(=お金のやりとりなし)するとかもコンバージョンに入ってる可能性があるので注意が必要

・デバイス別で見るとパソコン3.8%に対して、スマホ2.0%で、PCのほうがスマホの倍近い。ただ今後は決済領域でUXが改善し、モバイルでの購入率が上がってくると思うので、モバイルのほうを見ておいたほうがよいと思う

・eメールからのCVRがより物販の実態に近いように思う。リピート系は2〜4%、新規購入系は1%と見ておくのがかたいように思う

・グーグルさん、8%! やっぱり強いなぁ〜

ということで、本日のお話は以上です。

明日は、経営戦略・事業開発の火曜日。宅急便をつくった小倉氏の経営学という本を読み途中なのでそこから何かを、と思っとります。

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それでは、今日もよい一日を。


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