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親衛隊士の日


「ロシア文学界の暴れん坊」「謎の勢いがある」
「頭のおかしい諸作品群」というレビューに惹かれて読んでみた。
確かに謎の勢いがあるので最後まで読めるんだけど、
とにかくほんとにもう、すごかった。
比喩や隠喩なんだろうな。と思う表現がたくさんあるので、
ロシアに造詣が深い人ならもっと違う感想になるんだろうけど、
とにかくすごかった。という感想しか出ない。
「高さ32mで高速旋回しながら激しく横回転するアトラクション」
というものがあるのだが、そのアトラクションを小説化したら、
この「親衛隊士の日」になると思う。…なるか??
猥雑をすっ飛ばしてグロに近いシーンもあるんだけど、
時々挿入される繊細で複雑な詩との差が激しく、
やっぱ寒くて広い国の作家はすごいなと思った(幼児の感想)
しかしなんでここまで卑猥な表現が必要なんだ…?
って思ったんだけど、
「知識人が抵抗として卑猥な言葉の毒をたえず吐き散らし」
と、いう箇所があったのでこれも作者なりの、
政権批判なのかなと思った。

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