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信用されて信頼されるために

※このnoteは「ノンプロ研Advent Calendar 2023」 5日目の記事です。

ノンプロ研のみなさんにも、このnoteを読んでくださるみなさんにも情シスのことを知っていただきたいので、情シスの仕事の内容をふまえつつ書いていこうと思います。


信用と信頼の違い


信用と信頼の違いはなんでしょうか?

Weblio辞書には次のように書いてありました。

「信用」「信頼」の違い・概要
「信用」と「信頼」は、両方とも相手の事を信じるという意味が含まれている言葉です。ただ、「信用」は「過去の言動や実績から確かなものと信じて受け入れる事」を指すのに対し、「信頼」は、「未来の行動を信じて頼りにする」というニュアンスの違いがあります。

Weblio辞書 信用と信頼の違い


信用の例でわかりやすいのは、クレジットカードです。
クレジットカードの利用履歴に関する情報は「信用情報」と言いますよね。過去の実績を考慮しますから。「"信頼"情報」とはいいません。

また個人的には信用があった上で信頼があると感じています。

なのでそれをふまえると、

信用 = 過去の言動や実績から確かなものと信じて受け入れる事

信頼 = 信用 + 未来の行動を信じて頼りにする

と、なります。



私は今の会社に入って丸10年が経ちました。
「仕事を進める上で大切なのは信頼である」ということを、痛切に感じています。

またその積み重ねで、今年念願が叶ったので、それを記そうと思います。

信頼を得るためにやったこと


私は非IT会社で情報システムの担当者として働いています。
情報システム(以後 情シス)の仕事は業界・規模など会社ごとに違います。

私の会社では、PC管理の他に、SaaS・社内システムの管理、セキュリティ、事務所のエントランスにあるデジタルフォトフレームの管理まで…OAタップに電源ケーブルが挿さっているものはだいたい管理しており、多岐に渡ります。

また、創業50年を超える会社の歴史において、私はシステム担当第1号として今の会社に入りました。

前職で情シスの仕事をしていなかったので、私は不安の気持ちとやってやるぞ!いう気持ちが半々。
受け入れる会社としては、システム担当ってどう扱えばいいんだ?という状態。
お互い手探りからのスタートでした。

今でこそ情シスSlackなど情シスの活きた情報はたくさんありますが、10年前はほとんどありませんでした。

そこで、入社して私がまず最初に考えたのは、

  • 業務内容

  • 人(社員)

  • システム

を知ることから始めようと決めました。

この時は "信頼されなきゃ" など考える余裕はなく、まずはなんでもいいからやってみないと、と手探りでした。

この中で難易度が最も高かったのが人(社員)を知ることです。

タレントマネジメントシステムのように社員を便利に把握するものはないので、周りに聞いたり、社員本人と話していく必要があります。
ただし当然社員の業務の邪魔はできません。

そんな時に役に立ったのがPCやシステムに関する問い合わせ対応でした。
問い合わせ対応は宝の山です。

社員と話すことで人となりがわかりますし、何に困っているかを聞くことで、その先の本来困っていることを推察することもできます。

また、同じ問い合わせであってもよくよく聞いてみると社員によって最終的に解決したいことが違ったりしました。

それはまさに、レビットのドリルの穴理論である、

「ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である」

https://ds-b.jp/media/pages/436/

であり、いかに困っていることをくみ取るか、が重要です。

さらに、問い合わせの中の雑談で、普段どんなことで困っているかを聞いたりもしていました。

「社員からの要望をまとめたところ、こんなシステムがあれば良いと思います」というボトムアップでの上申は上層部に効きました。

ある時は「忙しくて新しいPCへのデータ移行がまだできてないからお願いしていい?」と、社員から言われて引き受けたことがあります。

その時に工夫したのは、古いPCのデスクトップ上に配置されていたフォルダ・ファイルの位置のまま、新しいPCのデスクトップでも同じ位置に配置して渡しました。

「新しいPCでもすぐに仕事ができたよ」と喜ばれ、今振り返ると信頼の積み重ねの1つになっていたと思います。

ひとり情シスから、2人目→3人目


年次を重ねると上層部からのシステムに対する要望の難易度が上がっていきます。
通常業務にプラスして要望を取り入れる仕事をするとなると、人手が足りなくなりました。

会社に1人しか情報システム担当者がいないことを、いわゆる「ひとり情シス」と言いますが、情シス担当をもう1人増やすか増やさないかというのは、私にとっても会社にとっても1つのキーポイントだったと思います。

メンバーを追加してもらうために、どんな業務にどのくらいの時間がかかっていのかを資料にまとめて説得しましたが、すんなりとは要望は通りませんでした。

最初のメンバーが追加されたのは、"働き方改革"という言葉が世の中で流行っていた時期です。
世の中の後押しと、その頃には自分の社内からの信頼貯金が貯まっていたことが功を奏し、念願の2人目の情シスメンバーを追加することができました。その時は本当に嬉しかったことを覚えています。

そして今年。
念願叶って3人目の情シスメンバーを追加することの了承を得ることができました。

この10年紆余曲折ありましたが、これまでを振り返ると、改めて社内から信頼を得ることは情シスの重要な仕事の1つだと感じています。

信頼を得ることで仕事の幅が広がりますし、仕事のやりやすさも変わってきます。

今後は自分を含めた3人のメンバーで、さらなる高みを目指していきます。

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