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不妊治療からの卒業②(出産から1ヶ月半過ごして)


不妊治療をしている友人に気を使いすぎるのは、
その子に過去の自分を勝手に照らし合わせているから。

一部のSNSに、妊娠したことや育児のこととかアップしないのは、誰かが自分の投稿で傷つくのではないかと勝手に不安に駆られるから。
(別アカをつくった理由)

周りの妊娠、出産報告、子育てのアレコレ。
友人たち、身内、芸能人、すれ違う妊婦や子連れの姿、関係のない人まで巻き込んだ妄想、

全部全部全部全部全部、
本当に嫌だった。


出産して、育児をして、
妊娠中より出産してからの方がそういったことに気を使うようになり、自分が心底嫌だったことに改めて気付いた。

自分がされた痛みを思い出す。

怒りや落胆を通り越して笑っちゃうくらい。
本当に嫌だった。



同時に、自分がどれほど赤ちゃんを望んでいたのかも分かった。


不妊治療中、

本当に自分は子どもがほしいのか?
周りがそういう流れになっているからほしいだけじゃないか?
治療をはじめたからには、最後まで目的を達成したい欲求じゃないか?

当時のこの気持ちは素直な気持ちだった。
今思えば当然であり、必要な気持ちだった。

けれど、日々成長する我が子を見て、答えが見つかった。

本当に愛おしい。

本当にこの子に出会えて良かったと思う。

カメラロールは飽きもせず似たようなアングルやカットの子の写真ばかりで埋まっていく。

柄にもなく毎日「産まれてきてくれてありがとう」なんて言っちゃう。

この子のためならなんだってできるな、命と引き換えにできるな、とか本気で思っちゃう。



妊娠中はそんなに思わなかったのに、
出産したら一気に母性が湧き出てきたのか、

自分が旦那さんとの子をどれほど待ち望んでいたのか、心の中で閉ざされていた扉が一気に開いたような感じ。

自分の気持ちが分からない時期もあったけど、
ただただ、純粋に本当に旦那さんとの子がほしかったんだ。望んでいたんだ。と分かった。

迷っていた答えが、見つかったような感覚になっている。我が子の誕生は、私にとてつもないパワーと答えをくれた。



不妊治療を経て出産したからこそ、
子育てに対しての向き合い方に少なからず影響がある。


本当に育児が辛いと思っても、それが一生続かないと分かっている。

不妊治療という一生終わりのないトンネルに入った経験のある人は、気持ちが違うと私は思う。

育児は不妊治療と違って必ず終わりがある。

子が泣き止まなくてしんどい日もある。
ずっと抱きっぱなしの日もある。
些細なことでも不安になって寝れない日もある。
「終わりはない」なんて錯覚してしまいそうになる。

けれど、なんか違う。
育児は不妊治療と違って、間違いなく終わりがある。不妊治療をした母親は強いんだぞ、なめんなよ。なんて心の中で思ったりする真夜中を何度もこの1ヶ月半で経験した。

そんな強気な気持ちのおかげなのか、平気まではいかないけれど、なんとか気持ちを保てる。



ちょうど一年前くらいにnoteに書いたこと。

自分であることの延長線上に不妊治療があると位置付けたいと。
不妊治療者の前に、「自分」なんだと。

子育てにも同じことが言える。
母親の前に「自分」なんだと。
自分を大切にできれば、我が子も大切にできると。自身の心の安定は、子の心の安定にイコールになると思っている。

私はそう信じている。

だから、できる限り変わらずにいたい。


可能な限り、出産前と変わらずライブにもいきたいし、友達とも遊びたい。
わがままな話ではあるし、見方によっては子育て放棄していると思われるかもしれないけど、そんな一部の私しか見てない人のつぶやきなんて知ったこっちゃなくて。

出産したからって、自分の好きなことを、やりたいことを、制限しすぎるのは違うと思う。
もちろんある程度の線引きは必要だが。

不妊治療も同じ。
不妊治療してるからって、制限しすぎるのは違う。

もちろん、出産の場合は1人の子を育てているのだから、少なからず無理が生じる。(母乳育児なら物理的にも尚更)

周りの協力無くして、成立しない。
子育てしててよく分かった。
機会がないと、外に出なくなる。


だからこそ、
もっと自分はこうありたい、こうしていきたい、ということを妊娠前、出産前に周りに伝えることがとても重要だと思った。

もちろん子の性格にもよる。
可能なことと不可能なこと。ある。

それでも、母親になるからといって自分が完全に失われる訳ではない。

この子にとって母親になっただけで、
私は私で何も変わらない。

子の成長とともに、意識は母親になっていくんだろうけど、自分に素直に、自分を見失わないように、子育てをしていきたい。


相変わらず殴り書きのまとまらないnoteになりましたが、
出産をして不妊治療を終えたことで
不妊治療をしていたという肩書が自分を強くしてくれている気がしています。


結果論だとは分かっていますが、
今私の素直な気持ちは

「不妊治療をしてよかった。諦めなくてよかった。」

心からそう思っています。




※トップ画は絵画教室の先生が出産祝いで描いてくださった絵の一部になります。本当に素敵な絵をありがとうございました。

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