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仕事を選ぶ基準はなんですか?

◇NOTE◇
このマガジンを始めるきっかけ→
時系列ガン無視で綴るリアルストーリー(氏名は仮)

前半は当時の心境そのままに、
後半は当時を振り返る
そんな二部構成となっております。


2020.1

◇characters◇
菅田陵子(age 35) わたし 都内出版社経理
秋邑さん(age 40) 元同期 大学職員

◇location◇
関西某所


- 平和なお正月

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日本で過ごすお正月は実に3年ぶり。

お隣の国からきな臭い話が漏れてはきているが、
それ以外は通常のお正月と変わらない。


お節を食べて初詣に行って、おみくじ引いて。
久々の日本のお正月を、実家で堪能した。

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- 会いたかった人


海外へ行っている間に疎遠になった人は多いが、
それでもまだ繋がれている人はいる。

これってSNSの大きな恩恵の一つだと思う。




今回の帰省に合わせて、
大学職員時代の同期・秋邑さんに声をかけた。


彼女とは年齢も部署も全然違ったけれど、
当時からざっくばらんに話せる貴重な存在だった。

同期で今なお連絡できる関係を維持しているのは
彼女だけだった。



ただ、忙しない時期だし、お子さんも小さいので、

"会えたら会おうね"みたいな曖昧な約束。


なので半ば諦めていたのだが、

(*関西人の"行けたら行く"
 ほぼ行かないということに注意)

東京へ帰る2日前に連絡が来たときは嬉しかった。


- エネルギーが変わった


わたしの知っている秋邑さんはとてもパワフルで、
たとえ嫌な仕事でもスマートにこなしていた。

そんな彼女のカッコよさが好きだった。


けれど、今目の前にいる彼女は、
昔の面影はなく、まるで別人のようだった。



『就職して、いつの間にか10年経っちゃったよ。』

と、近況をポツポツと話し始めた。


- ○○○の良い仕事


『どうして仕事辞めないの?』


あまりの変貌ぶりに驚き、

色んな人から言われたであろう言葉を、
わたしもついかけてしまった。



『うーん…
 コスパの良い仕事だから辞められないんだよね。
 お休みの取りやすさとかお給料とか…

 良い面の恩恵は受けているから、
 多少のことは我慢しようと思うことにしたの。

 下の子が小学校に上がったら考えるかな。』


コスパの良い仕事


溌剌とした聡明な彼女の口から、
そんな後ろ向きな単語が出てくるとは…

ただただショックだった。


10年という年月は、
かくも深く人に影響を与えてしまうものなのだろうか。


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Now

- 大学職員という仕事


コスパの良さについては、
昔わたしも感じていたことだった。

有給はしっかり使える、定期昇給もボーナスもある、残業代もしっかりつく。
一体何が不満なの?


一方で、

心の奥底にぬぐいきれないモヤモヤが
どんどん蓄積されていくのも紛れもない事実。



大学職員に必要なのは、

言われたことをコツコツこなせるかどうか

湧き上がるモヤモヤを上手に処理する能力


だと思う。


秋邑さんはそろそろ辞めるんじゃないかと
わたしは踏んでいます。

(不吉な予言w)


- 制限をかけていたのは自分自身


わたしは給与を担当していたこともあり、
役職ごとにもらえる上限を知っていた。

つまりどれだけ成果を上げても、
それ以上稼げないんだということを理解していた。



そう、公務員の給与形態って、

個人の能力を必要最小限に抑えてしまう
なんとも恐ろしいシステムなんです。

(下克上防止のため?)

わたしはこれくらいしか稼いではいけない
一般企業に比べたら条件はいいから、
多少しんどいことがないと申し訳ない
事務しかできないし、それが合っているハズ


それらは全て思い込みでしかなかった。

大学職員として働いていた時は、
それが正しいと信じて疑わなかった。



けれど、
今、

意識は180度変わってしまった。



お金を貰えないのなら
1mmもその仕事をやりたくない。



毎日毎日毎日毎日

同じ電車に乗って、
同じところへ出勤して
同じような仕事をしていたあの頃には

もう戻りたくない。

人生を面白くさせるのか
つまらなくさせるのか

選ぶのは自分次第。


だから単に”できる”という理由で
働いていた出版社の仕事も、

数ヶ月前に辞めてしまった。


出版業は好きだったけれど、
毎月の経理のルーティンの仕事はもうできない。




インターネットに浸り、
発信したり調べ物している時間が、

今楽しくて仕方がない。

(ネクラだなw)


- " 働く基準" に変化が訪れている人


大多数の人が、
・お金のため
・これができるから

というような理由で
働いているのではないでしょうか。


割り切って働ける人は、
企業でどんどん上にもいけると思いますが、

そんな人ばかりではないでしょう。



少なくともわたしには無理でした。

心に蓋して生きていける時代は、
もう終焉を迎えつつあるんだなぁと感じています。


好きなことをしたい
楽しさに包まれたい


人生は1度きり。

そろそろわがままになってもいい時期に
来ているのではないでしょうか?




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