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写真の話。白飛びとその理由(前編)

先日、写真の色温度について書きました。

そのコメントにて「白がのっぺりしてしまうけどどうしたらいいの?」という質問を頂きました。


今回は文字数が増えてしまったため、前編後編で分けることといたしました。前編は解決策を、後編ではそれが起こる理由を書きます。


ということで今回はその答えに回答すべく、白飛びについてお話をしたいと思います。
(つ。:なんだ白飛びって!!)


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今回もツッコミの人、つ。つまるさんに入っていただきます。つ。さんは文章印象崩すために生まれた人です。

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まずはデジタルについてのお話しをします。今回の話を理解しやすくするためなので、少々おつきあいください。


写真がフィルムからデジタルへと移行した関係で、写真も0と1で表される世界となりました。0と1これを二進数と言います。


僕らは普段0から9までの数字を使いますが、これを十進数というんですね。

(つ。:数字嫌い。その話やめて。)
(ま。:頑張って!もうすぐ終わるから)
(つ。:終わるの早いな。)


十進数を二進数に変換するとこんな感じです。

0 ⇒ 0000
1 ⇒ 0001
2 ⇒ 0010(桁の繰上り)
3 ⇒ 0011
4 ⇒ 0100(桁の繰上り)
5 ⇒ 0101
6 ⇒ 0110(桁の繰上り)
7 ⇒ 0111
8 ⇒ 1000(桁の繰上り)

話はいったん十進数に戻り、十進数で黒を表記するとどうなると思いますか?


色表現の世界は色域や色深度と言ってややこしい話になるので、ここではシンプルに白と黒のみモノクロ世界としておきます。


答えは0です。黒が0そして255が真っ白です。

(つ。:もう頭真っ白なんですけど…。)
(ま。:頑張って!もうちょっとだから)


どうして白は255なのでしょうか。


話を二進数に戻します。
255は二進数に変換するとこうなります。

255 ⇒ 11111111

1が8個並びます。

0から255までの数字の総数は256個。256は2の8乗です。

2、4、8、16、32、64,128,256ですね。

この256個の数(最小値0、最大値255)がデジタルの世界ではキリのいい数字となります。

(つ。: ((((;´゚Д゚)))アワワワワ )
(ま。:もう終わるからー!!)


さらに人間の目が識別できる色は1000万色と言われていて、光の三原色である赤緑青の各色にそれぞれ0~255を当てはめると全部で16,777,216色を表現できるんですね。

256 × 256 × 256=16,777,216


人間の目よりちょっと多めの数字となるわけで、255より値を大きくする必要はありません。
(補足:グラデーションの表現のためにもっと多くの色を使う場合はある)


ということで、白が255という値になるのですが、この白の値255を踏まえて、白がのぺっとしてしまう理由についてお答えします。



こののぺっとした状態を「白飛び」と呼びます。

桜の花びらが白飛びしてる

この白飛びはどうして起こるのでしょうか?

(つ。:ス、スウジ オワタ???)


これは写真に光を多く取り込みすぎたことによる影響です。明るくなりすぎているんですね。


この写真では桜の花びらが白く飛んでおり、これ以上光を取り込んでもこの部分は255のままとなります。


さらに光を取り込んでいくと花びら以外の他の領域がどんどん255へ近づいていき、より白飛び範囲が広がっていくわけです。


白のベタ塗りがどんどん広がっていくイメージですね。これは、そこに映るはずだった色情報の欠落も意味します。

(つ。:ワ、ワタシノ ココロ モ ケツラ…)
(ま。: ((((;´゚Д゚)))アワワワワ )


これを防ぐには、単純にもっと暗めに撮る必要があります。
写したいところを白く飛ばさないような明るさで撮る必要があるんですね。


解決策はいずれかの方法です。

  • 露出補正で露出を下げる

  • 絞りを絞る

  • シャッタースピードを速くする

  • ISO感度を下げる

  • NDフィルター(*)をレンズに付ける

  • 照明の明るさを調整する

(*)レンズに入る光の量を減らすフィルター


この例で出した写真はもともとちゃんと撮っていた写真なので花びらもしっかり写せていますが、撮った時点で白飛びしていると後から現像処理でも救うことができません。


写真を撮る際に気を付けること。それは

白飛びはその場で気づく!


白がのぺっとしたら、それは白飛びです!

後半「白飛びが起こる理由について」に続く。


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Top画像:まと。
本文画像:まと。



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