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チビ。鉄道に乗りにいく。

神奈川県の西側にある松田町、西平畑公園内にこん機関車があります。



この話は、その公園に行くまでの道中のお話です。


東京圏には電車に関わる施設やお店が沢山あります。


うちのチビは特に電車が大好きで、電車スポットを案内するこんな本を読んでは、至る所に遊びに出かけています。


そんなスポットの中に中々行くことのできない遠い場所、西平畑公園のふるさと鉄道がありました。


と言うわけで、2週間ほど前に日帰り家族旅行に行こうと車を出すことを決め、つい先日その日を迎えました。


旅行日前の週間天気予報…。


該当日の前後に雨マーク。週間なので当てにはできません。毎日天気を見ては晴れのまま!良し!というチェックを抜めなく行います。


チビが中々夜寝てくれない…。


出かける日に寝坊なんてことがないように、ふるさと鉄道を持ち出しては早く寝させる対策を施します。が、ふるさと鉄道〜!!とテンションが上がってしまい逆効果。早く寝て!



しかし、真の問題は、5日前くらいに僕自身が風邪をひいてしまったことでした。一時熱が37.5度を超えると言う状態。


これはまずい…。


症状からして単なる風邪でしたが、念の為家でもマスク、寝る際は妻と子供とは別部屋で寝ることにし、家庭内隔離をする徹底ぶりで対策を施します。


天気よし!前日準備よし!風邪完治よし!


当日の天気は5月下旬に関わらず真夏日のような気温となり、行きたい思いが強く出過ぎたのでは?となりましたが、雨が降るよりはマシです。


雨が降ると、ふるさと鉄道運行しません。


無事に車を走らせ、目的地の西平畑公園に向かうことができました。



車の中ではラジオを聴くことが多いのですが、僕が普段車を運転するのは平日が多いので、この日はあまり聴きなれない番組を聞いていました。


DAIGOの上り口調であるWish!、Wish!がラジオから聞こえてきます。


僕がそれを真似てWish、Wish言ってたらチビまでWish、Wish言い始める始末。車の中に笑いが溢れます。


そしたら前の車がWishという奇跡。

なんだこのタイミング。


場面は変わり、高速道路。


東京圏では、高速道路上をまたいで電車の線路が走る箇所があります。

今回使った高速道路、東名高速道路で言えば横浜線ですね。

その横浜線を通りかかった時、目の前に電車が走ってきました。

うぉーっと叫ぶ車内。

しかも上下線共にすれ違う偶然。

車内は絶叫と化します。特に父が。


チビは意外と静か。

静かすぎてチビに確認します。

「今の見た!!?、今の見た!!?」

「うん。見た」

なんでしょうか、このヒキの良さ!!正直すごい!ですよ。

父の方がテンション上がっている模様。



他にも、相鉄本線があります。

ここを通った際も、まさかの目の前に電車!!

「なんだこのヒキ具合ー!!!」

ドキドキが止まりません。うぉー。

チビに再び確認します。

「今のも見た!!?」


「うん見た」

やっぱり冷静です。


しかし、興奮冷めやらぬ車内。いや、父が。


そうとは言っても、チビも電車見れたようでウキウキ具合も上がってきています。


「チビがいると電車よく見るな!!」


車内は、電車とふるさと鉄道で盛り上がっていますが外は炎天下です。このまま行っても大丈夫でしょうか。心配です。しかし、そんな思いをよそにチビの電車の引き具合も熱を帯びてきました。熱々です。


いざ到着、西平畑公園!!


どーん。


え…。


起こった。まさかの方向で…。


一家、放心…。


臨時休館…。


「乗れないの?」


チビの悲痛な声が車内に響き渡ります。


あんなにヒキにヒキまくっていた今までが嘘のように、車内のテンションは一気に引いていきます。


僕が呟きます。


「乗れません…。」



妻も呟きます。


「とりあえずオニギリ食べよ。」



公園内で食べようと思っていたお昼のオニギリをこのゲートの前で食べる一家。


父の声。

「このあとどうする?」


妻の声。

「それなら、戻ってロマンスカーミュージアム行こう。外暑いし。」


ロマンスカーミュージアムとは主に東京-神奈川間で走る小田急線の特急列車を展示したミュージアムです。


チビの声。

「えー、ふるさと鉄道のりたかったー」


父、身を絞って出した一言。

「チビ、こんな時はこう思うといいんだぞ。また来る楽しみができた!って。」


ロマンスカーミュージアムに舵を切る一家。


日が落ちるころ。車の中。


チビからでた言葉。

「ロマンスカー楽しかった!!」

なんだかんだで、はしゃぎまくって遊び尽くしたロマンスカーミュージアムでした。


電車であれば何でもよかったみたいです。うちのチビ。笑。


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Top画像:ストックフォト
本文画像:まと。


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