「誰のために」を間違えないこと
こんにちは。ヤマトです。
海士町での日々を綴る、あまちょうだよりWeek2です。
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天候にも恵まれ、波も穏やか。船酔いすることなくフェリーで隠岐・海士町へ来島。約2ヶ月のグローカルプログラムが始まりました。
海士町に来て1週間の出来事をまとめてみます。
などなど。ざっと、こんな感じでした。
たくさんの「初めまして」に出会った1週間だったなあと。生活自体もまだ慣れない中で、ちょっと先の未来がわからないことは不安定。ストレスを感じます。が、そんな経験も「初めまして」に触れる機会を作ったからこそであり、新しい未来にちょこっとワクワクする自分もいます。
島に来て驚いたことは、家や自転車に鍵をかけないこと。というか、そもそも家に鍵がついてない。電動自転車であっても鍵はかけっぱなし。Amazonの置き配も玄関の中に不在票と一緒に荷物が置かれてる。「鍵がかかってると、おすそわけが届けられないし」と話も聞くこともあった。地域の関わりが強い証拠だなあと感じてます。
「お客さんじゃあ、ねぇんだよ。」
一日目はJICAの職員さんが、二日目は地域の町民の方が歓迎夕食会を開いてくださいました。この島でよく採れるサザエを使ったサザエカレーを作ったり、この日のためにわざわざ釣ってきてくださった、タイやイサキなどを豪華にいただきました。とってもありがたい。
JICAのことや地域のことをいろいろ話す中で、この町の人たちは「出身」(どこから来たのか)や「住む地区」(どこに住んでいるのか)に関心があることを知りました。特に「住む地区」に関しては、それぞれのコミュニティの所属意識が強いことが窺えます。町の行事の中でも、この所属意識はたくさん表れているのだそう。
そして、その「地区」に住む以上は、たとえ2ヶ月程度の滞在だったとしても住民であり、「地区」のイベントやお手伝いにたくさん参加してほしいと話してくださいました。「お客さんじゃあ、ねぇんだよ。」は、まさにその想いが詰まった言葉だと感じています。観光をしに海士町に来たわけではないことを、改めて突きつけられました。
そんなこんなで早速、6月に行われる町のソフトボール大会に出場することに。また地域のバトミントンクラブの練習にも、初心者ながら参加させてもらっています。温かく受け入れてくださっていることに、感謝です。
「島民の人とたくさん触れ合ってほしい」
この島は緑の木々と青い海に囲まれ、鳥や虫のさえずりが聞こえる自然豊かな島です。その中で、お米を作っている方と牡蠣を育てている方とお話をする機会がありました。海士町の牡蠣は岩牡蠣で、手間暇がたくさんかけられています。その岩牡蠣には、海藻や小さな貝が付着していて、これを取り除かなければ市場には出せません。その牡蠣磨き作業をお手伝いさせていただきました。
お米農家さんにしても、漁師さんにしても、どちらも後継者不足はやはり課題なようで、機械と自分の体のどちらが壊れるのが先かの瀬戸際にいるそう。島留学生をはじめとした若者の多い海士町ですが、体験はあっても担い手までにはならない。「やりたい人がいれば、いつでも引き継げる準備はできてる」と語った言葉には、いろんな想いが詰まっていると感じます。ぜひこの3分の動画もみていただいて、島や地方の現状を知っていただきたい。
町役場表敬の際には、大江町長ともお話をすることができました。歴代のJICAグローカル生の活躍から、並々ならぬ期待を持っていらっしゃるようでした。約2ヶ月の短い期間でも、大きなインパクトを残してきたことが分かります。地域に入り、地域の人と、地域の活動をする。そんな一つ一つを積み重ねていった先に、確かな関係性が築けるのだと思います。
地域の人と話す中で、JICAグローカル生に求められるものはなんだろうと考えてみました。短い期間の中で、一から手取り足取り教えている暇はないはずで、そんなことをしていたら存在が逆にマイナスになってしまうかもしれない。地域の人がやりたいと思っているけど、人材や余裕感の不足でできないことを協力してやる、くらいがちょうどいい関わり方だなと思っています。それがどんなことなのか、地区や地域にどんな部分から関われるのかは、まだまだ探っていく必要があります。
もっと書きたいことはあるのだけど、徐々にまとめます。
ここまで。お読みいただきありがとうございます。
◯おまけ
牡蠣の種苗センターにも行き、牡蠣の赤ちゃんも見学しました。
読んでいただきありがとうございました!