見出し画像

3つの言葉と変化

こんにちは。ヤマトです。
海士町での日々を綴る、あまちょうだよりWeek10です。
自己紹介はこちら↓

福岡の小学校で3年間勤めた後、青年海外協力隊2024年2次隊候補生になる。派遣国はソロモン、職種は小学校教育。海外協力隊派遣を前に、島根県隠岐島の海士町にて、グローカルプログラムに参加中。人生の目標は「いいパパになること」。

Instagram

海士町での活動もラスト1週間!約2ヶ月の長さと短さを両方味わっている感じ。やれたことはやれたし、やれてないこともたくさんある。名残惜しさもあり、すっきり離島したい気持ちもあり。

島に来て、いつか農業をしたい気持ちが強まりました。元々wwoofなんかを活用してやってみたいとは思ってましたが、海士町での農家さんに刺激を受けたんだろうなあ。家庭菜園レベルでまずはやってみたいです。

そんなこんなですが、今日は最終報告会でも話した3つの言葉を紹介します。

「誰かにとって、意味があるものにしてほしい」

活動初期、竹の道再整備や史跡の歴史解説ツアーを企画していた時のこと。どんなふうに進めればいいかを相談しようと思って、地域の方に話を聞きに行ってみると、「その活動を誰が引き継いでいくのかまで、気にしてほしい」と言ってくれた方がいました。

協力隊活動って、日本から来たよそ者が、地域のため国のために色々と活動をします。でも、2年間限定。その国に残って活動を続けることは、ほぼありません。何かを起こしても、その時限りになってしまう可能性が高い。

その国の雰囲気や感覚、資源や労力を前提にしながら、持続可能性と意義のある活動の火種を作ること。火種を大きくしていくのは、その国の人々。そんな活動の仕組みづくりができると、その場所に来た意味を見出せるような気がします。

「誰かがヤマト君の活動に『これは意味がある!』と思ってくれれば、ヤマト君がいなくなっても、引き継がれていくはず。」

この言葉に出会えたことで、自分がいる期間で完結を目指すのではなく、きっかけを作ることを大切にしたい、そんな価値観を得ることができました。みんなで取り組める持続可能なきっかけを作ること。グローカル生として、協力隊として、求められていることなのかなあと今は思っています。

「失敗も一つの実績なんだから、もっと泥臭く」

中間報告会のリハーサルをしていた時のこと。前のnoteでも書いてましたが、この時の自分はどこか”無難に””スマートに””なるべく大きなミスがないように・・”としていたと、指摘を受けて気づきました。

「もっと泥臭くできるって」。そんな言葉をもらった時に、「泥臭くとは?」を考えてみました。自分としては、「出会う島民の数を増やす機会を作り続けること」と、答えを出しました。

たくさんの人に出会って、力を借りる。そうすることで、思わぬサポートをいただいたり、より良い方向に進んで行ったりする。頼れる人や場所を増やすことで、自分の居心地を見つけていくことにつながる。

失敗したって言えるってことは、いったん最後まで取り組んだという証にもなります。心の底から「失敗だなあ」って思える経験ができたら、それは立派なことであるはずで。そのことに気がつきました。海士町では、大失敗は経験できなかったかもな。まだまだだ。

「島の人が大事にしていることを守るために、変えられることを少し変える」

最後はIターンの方の言葉。地域に入るとはどういうことなのか。人によって、答えは違ってきます。地域で大事にされているものを守ることで、その地域のアイデンティティを守る。この方の言葉には、そんな意味が込められているように感じます。

現地の目線に入らないと、何を大事にしたいのかはわからない。今回の海士町生活の中では、数年に一度、地区ごとに行われる夏の大祭に、神輿の担ぎ手として参加する機会がありました。本当は準備段階から関わることで、地域に根ざすことはできると思いますが、今回はできていません。

でも、地域のエネルギーとなる「祭」に参加者として関わることと、見物客で終わるのでは、受け取るものは大きく異なる気がしています。あの熱気を体感値としても持てたのは、とてもいい経験で、何を大事にしたいのかの片鱗を見た気がします。将来的にはこういう地域で暮らしたいな。

もしも、海士町に来ていなかったら?

教師時代からの変化

福岡で教師として働いていた3年間。人員が足りない中での学校運営はとても厳しかったです。その経験から得た価値観は、
「なんとか教室は一人で頑張って運営する」
「若手だけど、一人前の先生として自立する」
「はっきりと自分の想いを持つ」
でした。

でも、このままの価値観でソロモンに行っていたら、多分うまくいってなかった。日本の学校とのギャップに苦しんでいたと考えます。
一人、ではなく、みんなで。
自立、よりも、依存をする。
自分、から、自分達へ。

そんな変化があったことに、この活動終盤で感じています。どちらが良い悪いではありませんが、自身の変化があったこと、それだけでも海士町に来てよかったです。後1週間、満喫して離島します。


ここまで。お読みいただきありがとうございます。


◯おまけ

隠岐牛BBQ。採れたてのイカもたくさん。
地区の方と海士弁かるた交流会。
1週間ぶりに凪になった海。
風の草刈り講習会。バイオネストも作った。
神輿でわっしょい。ゴーやっさー!的な掛け声。
水田の間に伸びる道が風情あるんだなあ。

読んでいただきありがとうございました!