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無心に直線縫

少しずつ部屋がスッキリとし始めると、ちょこちょこ工夫をしたくなってくる。
諦めていたインテリアに灯った小さな光が、私にすごい行動をとらせる。それは、、、

『ミシンを出す』

私の母は洋裁が得意で、それも素人レベルではない。縫製の達人だと思ってる。
私の幼少期はもちろん、パーティドレスまで手がける。娘たちも数多くの服を赤ちゃんの時から作ってもらっている。
それも今度紹介してみよう。
そんな母の元で育った私であるが、洋裁はまったく得意ではない。いや、できないに等しい。
よく親ができると親がやってしまってできない、というのはあると思うが、まさにそれである。
母親なら子どもの幼稚園のグッズで否応なしに洋裁と向き合わなければならなかったりするのかも知れないが、私にはそれが皆無だった。
だからミシンを使った記憶はほとんどない。
でも、ある。うちにミシンは存在している。
本題に戻るが、断捨離が進み部屋がスッキリしてくると、籠や箱、お盆など飾ってあるもの、置いてあるものに布を敷きたくなる。
私はカルトナージュをやっていたので布をたくさん持っている。
そんなわけで、ミシンの登場である。
運良く、敷物はすべて直線縫いでできる。
これなら、母の手を借りずとも私ひとりでできる。
そこからひたすら、直線縫いの始まりである。
娘に
「最近よく洋裁するね」
とまで言われるのは、ただ直線縫でも時間がかかるから、なのだけど、それでも普段見ない光景を急によく見かけるようになったのだから、なんとも不思議だったのだろう。
ミシンをかけながら、ただただ無心でカルトナージュをやっていたことや、写真を撮っていた時のことを思い出す。
気がつくと、今は好きなことも"仕事"として向き合うことが多い。それは進化の証である。が、どこかに物足りなさを感じる。
ミシンをかけながら、ふと初心に帰る。
自分の感性に磨きをかけるのは、
「何もないところに何かを生み出したいという欲求」
創造し続け行動する。
今は、だから、自分の感性に磨きをかけるためにもらった時間なんだな。
無心に直線縫、は、もう少し続きそうだ。


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