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お手紙書いていますか?

今年の10月から郵便料金が値上げになり、ハガキであれば¥63から¥85に、定型郵便はこれまで¥84と¥94だったのが50gまでは一律¥110になります。これは郵便利用者の減少や配達コストの上昇に伴うものだそうです。昨年発表された郵便利用状況のデータによれば、郵便は2001年の262億通をピークに減少し2022年には144億通とピーク時からみると45%減になりました。これはeメールやSNSの普及や電子商取引の加速化などが主な理由として挙げられ、今後もさらに進むことが予想されています。個人的には手紙に対しては思い入れがあるのでなるべく手紙を出すようにしている。先日、手紙を出そうと思ったらポストが見つからず郵便局まで歩いたことがあったので、見かけるようで見つからない郵便ポストについて考えてみたいと思います。

街にあるポスト数

総務省のデータによれば2023年3月末の郵便ポストは175,145本。当然、人口が多い自治体にはポストの数も多くなっているが、興味深いのはポスト1本に対する世帯数は過疎地域の方が高くなる。これは郵便法の施行規則において「各市町村および各特別区域で郵便ポストをまんべんなく設置する」と決められていることが要因だと思われる。また、郵便ポストの利用状況を調べた結果によると投函される郵便物の数が月30通以下は全体の25.1%、さらにつき0〜1通というポストが全体の3.9%も存在することがわかった。これだけ利用者数が減っているにも関わらず、ポストを減らすことが出来ないのは先の施行規則によるものが大きいと考えられる。殆ど利用をされないポストであっても郵便局員は定期的に収集をしなくてはならず非効率となっているのも郵便事業が赤字になっている原因の一つと考えることができる。

ポストの活用

郵便利用者の減少に伴い郵便ポストも今後減少していくことが予想されるなかにおいて、郵便ポストを活用していくことも検討されている。郵便物の収集の効率化は勿論のことだが、その他に、広い範囲で満遍なく設置されているという特徴を活かした天候や環境などのデータ収集、災害時の電源スポット、高齢者や児童の見守りなど、IoT技術を活用して地域社会と連携するための様々な取組みが検討されている。

ポストの位置情報

ポストはコミュニケーションの基

ポストから発信される情報を基に地域間のコミュニケーションを円滑にした社会を構築していく取組みが検討されているが、本来のポストの役割も手紙というコミュニケーションツールのための物である。最近は対人のコミュニケーションが苦手という人が増えているが、手紙を書くことが多い人は、文章を書く能力が高くなるだけではなく、ロジカルな思考をすることからロジカルトークが得意になり、結果として対人コミュニケーションが得意になる傾向にあると言われている。ポストを探すのが面倒だと億劫がらずに手紙を書いて対人コミュニケーションを鍛えてみてはいかがでしょうか?

懐かしい型のポスト

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