見出し画像

大阪市中央区のマチネ社労士事務所⚖️社会保険労務士の上田麻美です⚖️


学生の頃、チェーン店のファミレスでアルバイトをしていました。

その時に知り合ったエリアマネージャーがおっしゃっていて、ものすごく印象的だった言葉があります。


「店はマネージャー(店長)の器以上にはならない」


その店で4年間アルバイトをしましたが、辞めたときに店が閉店しました。


私はその店の 創業期→全盛期→閑散期→閉店 と店の一生を見届けましたが、

確かにその通りだったと思います。


一度、店の売り上げが落ちかけた時にマネージャーが変わりました。

3ヶ月ほどして店は全盛期の売り上げに戻りました。

売り上げが安定した後、新しいマネージャーが配置されましたが、そうすると徐々に売り上げが落ち始めました。

売り上げはわかりやすい数字でしたが、スタッフの間の空気や働き方、シフトの貢献度や仕事中のモチベーションもマネージャーによって変わりました。

メンバーに大きな違いはありません。 でも同じ人が同じ働き方をしていたわけではありませんでした。Aマネージャーの時ははつらつと仕事をしていたスタッフがBマネージャーになるとやっつけ仕事のような投げやりな仕事をしたり、

Aマネージャーの時にはみんなの調整役だったスタッフが、Bマネージャーの時にはトラブルを見て見ぬふりするようになりました。


たまたまかもしれませんが、そういう空気はお客さんに伝わり徐々に売り上げに影響しました。


自らを凌駕する部下を育てよ。部下に脅威を感じるものを昇進させてはならない。                     ※ドラッカー「マネジメント」


言うことを聞かない。 命令に従わない。 部下がいてとても困る気持ちはすごくわかります。

私も、自分の指示に従わない部下を持ったことがあります。

自分より仕事が出来たり、自分よりこだわりが強かったりすると、どうやって指示に従って貰えばいいのか途方に暮れたり、そのためにチームの調和が乱れたりして、その部下が手に余ると頭を抱えた経験があります。

辞めてもらいたい。と思った事がないと言えば嘘になります。


でもその時思い出したのは、「自分の器以上にならない」と言う事実です。

会社や店という単位でなくても、チームも同じです。

チームの長が自分なら、そのチームは自分の「器」以上にはならないです。


自分に従順な人間ばかりが側にいた方が、きっと楽だし安心できる。

でもそれでは成長はなく縮小均衡へと向かうことになってしまう。


指示に従わない部下にどうやって従ってもらうのか。

従わせようとしているのが間違えているのでは?

でも従ってもらわないと仕事にならない。

本当に仕事にならないのか?なんか方法はない?


悩んで苦しみましたが、そのおかげでチームは強くなっていきました。


ドラッカーのいう「自らを凌駕する部下を育てよ」という言葉は、部下を育てるのと同時に「自分も育たないといけない」という事なんじゃないかなと思っています。


社労士なので、「指示に従わない」従業員のお話をたくさん聞きます。

中には悪質で、指示・指導の成果もでず「辞めていただく」選択肢を選ばざるを得ないこともあります。

その選択を選ぶ時の事業主さんの苦しさや悔しさについて考えると、心がキューっとなってしまいます。

もちろん、全力でサポートさせていただきます。その為に社労士は存在しています。


でも、中には頻繁に「辞めてもらいたい」という従業員が出てくる会社もあります。たまたまそういう従業員さんに立て続けに当たってしまっただけなのか、それとも、「事業主さんの越えなければならない壁」なのか、もう一度振り返って考えてみてもらいたいなと思うのです。


「手に負えない」「手に余る」従業員に、会社の成長のヒントがあるかもしれません。


マチネ社労士事務所では、従業員様にまつわるさまざまなご相談についてお受けしております。

お見積もりやご依頼や弊所ホームページのお問い合わせよりご連絡ください。


いいなと思ったら応援しよう!