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同棲したての頃、便秘だった

先日、彼女と付き合って8年目を迎えた。はあ、そうなんですかぁ8年ですかぁという感じで毎年のことながら実感がわかない。

付き合いたての頃を思い返してみると、何だか別の人の記憶みたいに感じる。付き合って1ヶ月も経たないうちに、当時彼女が借りていた部屋に転がり込んだんだっけ。

半同棲状態のあの頃。恋人=色恋、ロマンス、きゃっきゃうふふ…みたいな。恋愛を生活感とは無縁の、色めきだったキレイなものだと思い込んでいたあの頃。私は便秘だった。

好きな人の家で極力トイレに行きたくない的な妙な遠慮があったし、あと慣れない環境で体が無意識に緊張していたのもある。気が付くと、お通じの頻度が毎日から5日に1回程度にまで落ちてしまっていた。

便秘をどう乗り越えたのかは、あまり覚えていない。ただ、交際1年目は本当に色々あって、自分の弱いところも汚いところも、醜いところも何もかも見せる羽目になってしまったので、取り繕うのは無理だと悟ったんだと思う。お通じぐらい、なんてことない。もっと知られたくないことを知られてしまったのだから。

正直、付き合いたての頃よりも今の方が彼女と仲がいいし、楽しい。当時は、好きな人と暮らすことはどこか艶めいていて、それでいて刺激的なものだと感じていた。

でも今は、お風呂の排水溝に溜まったゴミを毎日捨てるとか、窓に結露防止スプレーをかけるとか、運動不足だから少し遠くのスーパーまで一緒に歩くとか、お互い年々甘いものが食べられなくなってるからケーキを半分こするとか、そういう「生活」こそが、好きな人と一緒に暮らすということなんだと分かる。

生活がめんどくさいと感じる日も、もちろんある。生きることに飽きる瞬間もあるけれど、とりあえず週末に彼女と一緒に美味しいものを食べに行く予定を入れておけば大丈夫。

8年目も彼女との生活を楽しめたらいいなと思う。彼女も楽しんでくれたらいいなと思う。

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