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読書ログ(1〜3月)

読んだ本の感想メモ。

わたしたちが27歳だったころ

新年1発目に読み終わったのはこちらでした。
昨年から読んで止まっていたのだけど、輝いている人も様々な生き方があるなと
思わせられる、気持ちがふっと楽になる本だった。

高校生の進路の経験からなのか、
文系の仕事、理系の仕事、美術系の仕事、と
私の中で何故か分けていて、他の分野に行くのはすごくハードルが高いこと
だと思ってたのだけど、体力があれば両方取りしてもいいんだな、とか。
あと、意外と昔でも30代40代でご出産されている方も沢山いる。

これ書いている今でも思い出せるのが、

・自分の幸せを一番に。不幸せな人は他人のことを幸せにできない。
・夢に近い環境にいて努力を続ける。そうすると巡ってきたチャンスを掴める。
・なにかひとつ食い扶持を持っていると、どこに飛び込むにも怖くない。

この3つ。上から順に、倖田來未さん、戸田奈津子さん、野田聖子さん。
世の中で言われる常識や賢い生き方って沢山あるけど、
それに反したい衝動もわたしの中では来るときがあって、
その時に自信持って行動できるように、
こんなポリシーと技を持っておきたいなと思いました。

I 西加奈子

西加奈子さんのi
(PCだと後ろにスペース開けるとどうしても大文字になる)

とても優しかった。これが本棚にある人好き。笑
私は生まれながらにして、割と恵まれた家庭で、災害も体験したことがない。
社会人2年目くらいまでそれがすごくコンプレックスだった。
主人公のアイと自分を重ねる部分があった。
そんな感じのコンプレックスにどう向き合うか描いた作品。

コンプレックスというか、「浮世離れしてる」「世間知らず」「地に足がついていない」とよく言われたから。それって悪いことなんだろうなと思ってた。
だから普通のサラリーマン家庭になりたかった。
平均年収の、平均の平均の平均の超超超普通で、世間の厳しさを知ってて、
誰にも羨ましがられず、目立たず、誰にも妬まれない家庭。

でもそれも他人の評価を求める幸せの形なんだよね。
これは少し話が逸れたけど。

世界の不均衡や被災とどう向き合うか、
暗いニュースで心が塞いじゃう今の時代にすごく寄り添う本だった。

ファクトフルネス ロスリング家の3人

これはまだ読み切れていない!評論読むの遅い!

世界ってどんどん悪くなってる気がして
(購買の仕事してると特にそう感じてしまいがち)
それは本当なのかな?ということをデータから見る本。

例えば、世界の貧困層は過去30年で減ったか、増えたか。
安全な水道や電気が利用できない人はどれほどいるのか。
年間で産み出される音楽や映画がどれだけ増えたのか。

良くなっていってる事はドラマチックではない。
危険を感じる本能のおかげで、不安要素にこそ、人は強く惹きつけられる。

日本や世界の未来がどれだけ暗いかを、語る人が沢山いる。
問題意識は確かに大事なんだけど、教育でもコミュニケーションでも、
暗い箇所にばかり光を当てたペサミストになるより、
希望を見つけてそれを広げていく、解決できるように
みんなで考え、応援することのほうが
本当は必要なんじゃないかなと思う。

と思ってるのできちんと最後まで読む。

悲嘆の門 宮部みゆき

家にあった文庫は上中下の3巻なのだけど、
上巻の引き込み方がすごすぎて(怖くて)
午前1時過ぎてたけどこの恐怖が終わる場面までいかないと
寝れない、、、となって夢中で読みふけりました。

言霊とか言い寄せってよく聞くと思うのだけど、
まさにそんな事がテーマ。
物語を創造する限り、実在はしないけれど存在する。
つまりそれは概念であり、概念ばかりを追っていくと
それがどんどん大きくなり、考えていた本人が飲み込まれるようになる。。

という、考えすぎな人にはぴったりのお話でした。
物語でこんなコンテクストを伝えるのって童話みたいだよね。

春にして君を離れ アガサ・クリスティ

読みながら気が狂いそうになったわ!!!
主人公は40代くらい?の専業主婦。
結婚しバグダッドに住んでいる娘の家を1人で訪ね、
その帰り道に足止めにあってしまう。

小説の9割が、汽車を待つあいだの
ぽつねんと建ったホステルと、その周りを囲む砂漠の行き来のみ。
思考だけがグルグルと巡り続ける。

結婚観や人生で何を大事にするのかも、副要素として詰まっています。
解説もぜひ読んでほしい。

こちらで3月までは終わり。
今年も沢山本が読めたら良いな。

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