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【syuz'gen2.0への道】#05 「自由な働き方」での「残業」の概念

syuz'gen2.0までの道、第5回。

前回、「自由な働き方」での「労働時間管理」について書きました。今回はその延長で「残業」について。

基本的にリモートワークの場合「残業」をどのように考えるか(運用するか)が非常に難しい問題となります。

全員が同じ場所にいれば、ある程度「その人が仕事をしているかどうか」は可視化されるわけですが(仕事するふりしてずっとネットしている人などもいたりはするので、会社にいる=仕事しているわけでもないですけども)、リモートの場合「本当に仕事をしているか」は外から見えないので、基本的に本人の申告を信じることになるわけです。

「今日はリモートワークします」と労働時間のタイムレコーダーも回しているけれども、本当は家で昼寝していたって、あるいは、副業で別のことをしていたって、ぶっちゃけ管理者からは見えないわけです。

大手のリモートワークのシステムだと、何分以上パソコンの操作がされていないとレポートが会社に行くとか、勤務時間のうちにランダムでデスクトップのキャプチャが上司に報告されるとか、そういうのもリアルに存在しているわけですが、そこまで「監視」が必要な状態なんだったら、リモート導入しなくていいと思うんですよね、個人的には。

そして、こういうシステム導入しない限りは、基本的にリモートワークは性善説ルールで運用するしかないわけです。

しかし悪人がこれを運用すると「リモートと称してタイムレコーダー回したい放題」もできてしまい、個人は残業代バブルで甘い汁を吸い、会社は仕事のパフォーマンスが低いまま残業代だけが嵩むデス・ロードを進むことになってしまいます。

この状態を避けるには「タイムレコーダーを回しっぱなしにすること」に個人のインセンティブが働かない状態を環境として作る必要があります。

で、弊社が今取り入れているのが「月160時間」を超える場合、残業代ではなく翌月の勤務時間で調整していく「時間で調整する」やり方です。
現場が続いて労働時間が増えた人は、現場が落ち着いたタイミングで長期で休暇を取れるようにする(もちろん有給)という方法。
これもまぁ、まだまだ試行錯誤中なのですが…。

そして並行して大切なのが、仕事のパフォーマンス、アウトプットの質・量と、それにかけた時間が適切かどうかという自己評価を行い、外部評価をフィードバックすること。これは1on1でもよく話すトピックです。

時間だけで考えちゃうと、極端な例ですが、たとえば同じタスクをこなすのに、

●慣れているAさんは5時間で完成しました。
●不慣れなBさんは15時間で完成しました。

Bさんは結果として残業になったので残業代がプラスになりました。(=もらった金額はBさんの方が多くなりました)ということが起こりかねないので、仕事のパフォーマンスと時間を両方見ることは必須です。

そしてこのあたりは、今誰が何をやっているのか、リモートワークでもチーム内でお互いの状況を把握するために、いかに社内のコミュニケーションコストを低くしておけるかということとも密接に関わってきます。そのことはまた今度!


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