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祝完結「後宮医女は逃げられない」あとがきとお話づくりのアレコレ

この度、リブレ/e乙蜜コミックスで連載していた「後宮医女は逃げられない ~ワケあって将軍閣下に閨教育いたします~」が完結致しました。作画の茅谷しょうゆ先生および担当編集さま、そして読んでくださった読者のみなさま、誠にありがとうございます~~!!

こちらは原作小説などはなく、編集さんと一緒に構想を考え、漫画用のシナリオを書き下ろした作品になります。実は最初に声をかけていただいたのは別の作品だったのですが、そちらは事情があってコミカライズが叶わず。じゃあ原作を!とご依頼いただきこの企画に取り組むことになりました。最初は特に指定が無かったのですが「TL漫画」としては当時まだ数が少なかった「中華」はどうか!とご提案いただきやってみたいな、というところから構想を練りはじめ、はじめてのTL原作執筆に挑むことになったのです。今作はノベルではなくシナリオを作成したんですが、最初は勝手が分らず本当に担当さんにご迷惑をおかけしました。めちゃくちゃアドバイスをいただきましたし、シナリオの書き方でも沢山助けていただきました。おかげで作品のブラッシュアップができたとおもいます。そして漫画を書いてくださったしょうゆ先生の美麗作画ですよ、本当に。まじで素晴しくて……中華という作画コストMAXの題材なのに毎回とっても綺麗で素敵な漫画にしてくださって大感謝です。ランキングでも配信する度に上位にお邪魔させていただき、沢山の方に読んでもらえて嬉しかったです。本当にありがとうございました。また新しい企画なども考えておりますので、そのときはどうぞよろしお願いいたします。

さて、以下はオマケというか私が後宮医女を考えるに至った構想メモからの抜粋です。私は連想ゲームでお話を考えていくのでいつもこういう思考回路です。

「中華と言えば当然後宮。後宮もののヒロインと言えば妃か女官。相手は皇帝?でも皇帝が相手だと他に妃がいるのが普通だから一途な男を愛する私の趣味ではないので楽しく書ける気がしない。そう考えると皇帝以外。でも地位はスパダリであってほしい。なら高官。TLだし肉体言語で語ってくれそうな武官がいいな。武官でスパダリと言えば将軍。将軍の位置づけは?スパダリなので皇帝と並んで問題ない地位がいいので、皇帝の親族にしとくか。皇帝を年上にするとヒロインを権力で奪われる空気が出来てしまいそうだがそういう重い設定にはしたくない。ならば年下皇帝を守る将軍で行こう。そんな将軍の相手役は妃候補か女官か?いや、この将軍融通が利かない真面目男の匂いがするから「皇帝の女」候補に手を出すような気がしない。ならば同僚?後宮勤めかつ働く女性って他に何がある?はっ、医女!!!(丁度チャングムの再放送を見ていた)医女ヒロインと将軍ヒーローで行こう!」

こまででキャラクターの属性が決まりました。次はこの二人がアレコレする理由を考える版です。

「将軍と医女が知り合う理由って皇帝以外にないよな。皇帝の問題を解決するために知り合う設定にしよう。臣下として頑張るうちに芽生える愛。よし自然。何を頑張るのか。皇帝が年下設定を活用するとなると、そういうことを手ほどきする役目を医女が与えられて将軍と事前に練習するとか?そのうちに愛が芽生える?いや、それだとヒロインがあまりに不遇。今回はそういうのいい。じゃあ、将軍が医女に助けを求めるのが自然かもしれない。閨の作法を教えるための相談に行くとかどうだろう。将軍が医女に聞きに行くのは正しい作法?いや、むしろ無知な将軍様というのは萌えるな。じゃあDT設定にしよう。なんでDTなのか?女性不信にしとくか……」

と、このような連想ゲームを繰り返してキャラクターを練っていきます。私の場合「ぽん!」とキャラクターが浮かぶと言うよりもこのように色々考えながら設定に肉付けしていくことが多いです。こうやってこねくり回してるときが一番楽しいね。皆も連想ゲームぜひやってみてほしい。

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