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ブラジリアン柔術で良く使われるテイクダウン
前回、BJJ Heroesが集計した世界選手権やアメリカ大陸選手権におけるテイクダウンのデータの一部を紹介しました。
簡単にまとめると
・テイクダウンの攻防はあまり多くない(全試合の14%)。
・体重が重い階級でテイクダウンの攻防が多い。
・引き込みに失敗して、テイクダウンを取られることがそれなりにある。
といった感じです。
BJJ Heroes のデータ
BJJ Heroesでは、テイクダウンの数だけでなくその種類も集計されました。前回と同じく、2016–2018年にかけてのWorld(世界選手権)と2018–2019年のPAN(アメリカ大陸選手権、黒帯アダルトカテゴリを対象)の試合結果調べたものが以下の記事です。
https://www.bjjheroes.com/editorial/bjj-stats-takedowns-in-jiu-jitsu
830試合を調べたところ116のテイクダウンの攻防がありました。
どんなテイクダウンが一番多い?
一番多かったのは引き込みに合わせたシングルレッグ/ダブルレッグのテイクダウン、いわゆるタックルでした。これが全体の21%もありました。それに続くのが、シングルレッグからの足払いです。シングルレッグに耐える相手の足を払うテイクダウンになります。これが全体の20%。以下の動画のようなやつですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1Vyuf2Ji3ZM
これらはどちらもいわゆるタックルです。合わせると4割を超えることから考えると、ブラジリアン柔術における主流のテイクダウンはタックル系であることがわかります。このデータは、タックル系の立技がブラジリアン柔術では有効なことを示唆するかもしれません。ただし、これはアメリカやブラジルではどちらかというとレスリング系の立技が主流なためかもしれません。日本のように柔道が盛んな地域でも、同じ傾向になるかは興味深いところです。私の印象ですと、日本でもあんまり変わらないのではないかと思います。
そのあとに続くのが、アンクルピック(11%)と背負い落とし(10%)でした。柔道の投げ技があまり入っていないことがわかります。それ以外の技はどれも5%以下でした。ちなみに、小内刈り(5%)、巴投げ(3%)などがありました。
差し当たりデータから判断すると、ブラジリアン柔術の試合を考えるとタックル系とアンクルピックを身につけるとともに、それらのディフェンスを磨いておくと良さそうです。柔道のバックグラウンドがある方は、背負い落としも武器になるかもしれません(柔道の背負い投げだとバックを取られて不利なので)。
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