【動画投稿】 宇宙最大の謎 ダークマター 【ざっくり解説】
みなさん、どうもこんにちは。
研究者日常ダイアログのマイケルです。
今回の動画は皆さんお待ちかね(?)
です!みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
こいつの名前めちゃくちゃ胡散臭くないですか?一見、都市伝説みたいですよね。でも、もちろんこいつも科学的に定義されている存在なんです。
今日はこいつについてざっくりnoteと動画で説明していきます。
ダークマターの存在を示す証拠 ー 銀河の回転曲線
そもそもなぜ「ダークマター」なんていうものが考えられるようになったんでしょうか?今回は歴史の面からダークマターに迫っていきたいと思います。
そこで鍵になるのがタイトルにもある「銀河の回転曲線」です。これは天文学をかじったことがある人以外聞いたことは無いと思いますので、イチから解説します。
百聞は一見に如かずということでこちらの図をご覧ください。
こんなふうに横軸が銀河の中心からの距離で、縦軸が銀河の回転速度として表される曲線を「銀河の回転曲線」と呼びます。
まだ、「わかったけど、それがどうした」状態だと思います。そのとおり問題はここからなんです。
天文学者たちは、他の天体に対して行ってきたのと同じ様に、銀河の回転についてもそれを説明する物理を考えました。銀河の中の星たちが回転しているのも、地球が太陽の周りを回っているのと同様に重力による回転だろうと考えたのです。
すると、等速円運動についてこんな式を立てることができます。
$${m\frac{v^{2}}{r} = G\frac{Mm}{r^2}}$$
ここで $${m}$$は銀河の中の注目する天体の質量、$${r}$$は天体の銀河中心からの距離、$${v}$$は天体の回転速度、$${\rm{G}}$$は重力加速度、$${M}$$は天体に重力を及ぼす銀河の質量です。
これから回転速度と銀河中心からの距離についての関係を求めることができます。
$${v = \left(\frac{GM}{r}\right)^{1/2} \propto r^{-\frac{1}{2}}}$$
です。ここで後半の比例関係を考える上で質量が中心に集中していることを仮定しました。この仮定のもとで銀河の中の星たちは中心からの距離 $$r$$の二分の一乗に反比例する、すなわち、中心から離れていくにしたがって速度が減少していくと予測できます。
実際に、天文学者たちは仮定に取り入れたように多くの銀河はその中心に星が多く分布していることからこの法則が成り立つだろうと予測して、銀河の回転速度を測定しました。
すると、困ったことに(嬉しいことに?笑)、先程見てもらったグラフのように、銀河の回転曲線は中心から離れてもフラットなままでこの予測は大きく外れてしまいました。
この理論と観測の乖離を証明するために考えられたのが
修正重力理論
ダークマター
の2つです。
1つ目の修正重力理論については現在も棄却されたわけではありませんが、銀河の回転曲線を説明することはできるもののやや場当たり的ということと、研究者の「オッカムの剃刀」的な思想からあまり強く支持されているわけではないようです。
こうして、ダークマターという目には見えないけれど確かにそこにある物体が考え出されたというわけですね!
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