婚活の数だけ失望は増える
ミスチルの曲をよく聴いていらっしゃる方はお気づきかもしれないが、今回のnoteのタイトルは「くるみ」の歌詞にある「出会い/希望の数だけ失望は増える」をもじってつけた。
好きだった人と別れ、失恋の状態にあると思われる「僕」がこの先の未来、擬人化した「くるみ」(→「未来」を「来未」に反対読みにして「くるみ」)にたいする心情や語りかけを歌った曲で、ボーカルの桜井さんに出会いや希望の数だけ失望は増えるとくり返し言い切られると、こちらとしては、まったくそうだよなと頷くしかない。
失望の数を重ねているということは、それだけ自分を奮い立たせて挑戦していることでもある。チャレンジ無くして失敗や失望はないから。
婚活と失望の数
マッチングサイト(アプリ)で婚活していた頃、お相手の年齢や地域などを選択して検索結果に表示される気になった人にとにかくメッセージを送っていた。いいね!を押して相手からもいいね!されないとその先に進めない仕組みのサービスだとまったく歯が立たなかったけれど、最初から気になった人にメッセージを送れるタイプのものであれば、あれこれ言葉を選んでなんとかなった。
10人に送れば3人くらいは返事があったと、何となく記憶している。その3人とメッセージ交換を重ねてそのうち2人くらいとは実際に会ってお茶したり食事しながらおしゃべりができた。
ここからが重要なのだけど、初対面で1回目会えて2回目会える確率はたしか4人に3人くらいなのだけど、3回目会えた人は極端に少なく、2回目会えた人の5人に1人くらいだったと思う。この傾向に関しては当時わりと悩んだ。私のほうにお相手をガッカリさせる何がきっとあったのだと思う。同じく連絡を取り合っていた別の人のほうが好感良くて最終的に流れていった可能性もあるが、直接彼女たちに理由を聞けない以上いまとなってはまあなんとも。
ともかく整理すると、単純計算で100人の女性にメッセージを送って30人から一応返信があり、うち20人の女性と「はじめまして」と実際に会って挨拶ができて、「このまえはどうもありがとうございました」と2回目のデートまで進めた女性はそのうち15人で、さらに3回目の会う約束ができた女性は3人ということになる。
こうして文章にしてみると婚活って壮大ですね。失望の数が増えるわけである。
婚活の私的ルール
個人的なルールとして、4回目会うのであればその相手の女性は真剣に交際したい人のみと決めていた。結婚相談所的な解釈でいうところの3回目までは「仮交際」で、それ以降は「真剣交際」のステージになる。私自身、脈がないのに4回も会ってもらうのはとても失礼ではないかと感じていたから。
タレントの明石家さんまさんが、人が落ち込むのは相手にも自分にも期待しすぎているからだ、というようなことをおっしゃっていたけど、気合いを入れて書いたメッセージを相手に送っても返事がないくらいで、また初デートに誘えるくらい進展がもてないくらいで、また理由もわからず3回目の約束をこぎつけられないくらいで失望していたら婚活なんてやってられない。という言い方は極端にしても、毎回毎回そんなに期待していても自分の思い通りにはならないから、上手く行ったら儲けものくらいに受け止めていたほうが精神衛生的によい、という感じにはなる。
ねえ、くるみ
「くるみ」の歌詞の話に戻ると、どこかでかけ違えてきた自分のボタンと、同じようにボタンのかけ違いをしたまた違う誰かのボタンホールが出会うことで意味ができたらいいなと歌い、希望や出会いの数だけ失望は増えるけれど、明日どんなことが起こるのだろう、そんな希望で胸が震えるよね、と歌は結ばれる。
そんな出会いや失望の数の分だけ僕らはたくましくなっているはずだし、それは結果的に自分の貴重な財産なんだと思うしかない。近い将来、自分がかけ違えたボタンと、違う誰のかけ違えたボタンボールがきっと出会うと信じて。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?