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Vol.34 授業参観に行ってきました(前編)

 今回は、「心理的安全性」「算数」「マイクラ」と多方面で活躍されている
天野先生の学級を一日参観させていただきました。小学校2年生ということで自分がこれまで勤務していた校種とは離れた世代の子供達なのでワクワクとドキドキも入り混じりながら参観させていただきました。天野先生の素晴らしさの一部だけになってしまうかもしれませんがご紹介させていただきたいと思います。


1.参観することが決定するまで

 「他校の授業参観にいきます」というと
 「どうやって知り合ってどうやっていくの?」
と言われるのでどうやっていたかをここで言いますと・・・
     アタックする
これのみです。
始めのうちは確かにハードルが高いですが、素晴らしい人の授業を見にいくのに理由はいらないと思います。
ただし、相手が嫌だなっている時には即撤退をしましょう。
また、オンラインで知り合いになっておくことも一つです。
連絡をする前にどんな人なのかをある程度掴んでいてもらうことも大切です。
私は#EDUBASE に入って爆発的に素晴らしい方々と出会うことができました。

天野先生にも以前からフォローしたり、していただいたり、算数のことでリプライをしていく中で、ぜひいかせていただきたいということをDMでお願いしました。

2.授業参観について

当日は、
①国語(遅刻してしまう途中から)・・・笠地蔵
②算数・・・4けたの数「ラッキーな人は?」
③道徳・・・みんなのために働く人って?
④算数・・・九九ワールドin Minecraft with Canva and Kahoot!
⑤体育・・・縄跳び&様々なドッヂボール〜自分たちで工夫しよう〜
(単元名間違っていたらごめんなさい)

(1)国語・・・笠地蔵

<授業内容>
 ①自分が笠地蔵の物語の中で好きな場面(段落)を書き出し、その理由を書く。
  書くのは、ノートでもcanva(!?)でも可。
 ②書き出したら、学級の中で互いに伝え合う。
  伝え合う時に「話す」だけではなく、相手のノートにコメントを書き残す。
やることだけを見ると、普通ではないかと思いますが、この活動はほとんど全体に天野先生が声をかけることがほとんどなく進んでいきました。

⭐︎授業の工夫・ポイント⭐︎

○ ノートの書き方を丸投げするのではなく、ある程度は文型を指定して誰でも黒板を見れば書くことができるようになっていた。

○ 好きな場面の理由は、1つではなく、2つ。2つあることで、子どもたちはよりその場面を読もうとしていた。

○ 「すいこう」という活動があった。「自分の書いた文章をよくしようと考えること」を常日頃から指導していることが伺えました。書くので精一杯な子もいます。でも、一度自分で読んでから周りに見せていました。(もちろん完璧ではありませんが、意見交換する前の自分の文を読む子供たちの中にその意識を感じられました。)

○ まずは、文字を書く(つくる)ことに重点をおいており、まずは、文字をどれくらい書けていたか(つくる)を必ず一人一人フィードバックして、意欲へと繋げていました。

子供達の交流の仕方が見事でした。互いに今、交流ができそうな仲間を探して、まだ悩んでいる仲間は見守って、コメントも「すごい」だけではなく、どうすごいのかまでを表現しており、日々の積み重ねの凄さを感じました。もちろんなかなか書けない子もいますが、天野先生が個別に周り、その子に必要な声掛けを行って活動を促していました。どの子も必ず学んだことの足跡は残る授業でした。

交流した後の内容へのフィードや国語的な単元の理解への学習という意味のものはどのように力をつけていくのか、が気になりましたが、まずは、自分自身がこの朝地蔵でつけて欲しい資質・能力について学んでから再度お尋ねしたいと思います。

(2)算数・・・4けたの数「ラッキーな人は?」

<授業内容>
①「ラッキーな人は?」と問いかけて、ルールを説明する
②4けたの数の作るルールを子供たちと確認する
③2、3人のグループで自由に4けた「までの」数を予想する
④予想した数をグループごとに「ならばせる」
⑤ならばせ方についての仕組みをプログラミング的思考とともに紹介・解析
⑥各自のまとめ
正直、見事としかいいようがない授業でした。

⭐︎授業の工夫ポイント⭐︎
○課題の明快さ
 子供たちが「えっ?」となる仕掛け(課題設定)
 互いに楽しみながら予想できるので誰でも参加できる
 数の大小における、4けたまでの数への拡張とその大小関係の判別について
→自分がラッキーナンバーかどうか気になるので大小関係を比べてしまう

○操作的活動
→自分の番号がどこに入るのかを実際に操作する。操作もするし、自分の番号が何番になるのか気になるので他の子の入るところも考えてしまう。授業がまるまる自分ごとに

○算数としての課題
→大小関係を判別しないと並べ替えができない(ゲームに参加できない)ので考えるのをやめない

○心理的安全性
→どんなところに置いたとしても、みんなが「助けて」くれる。「違うよ」という発言はほぼ聞くことがなく、「考えてみよう」や「そうかもしれないけど、こうやると・・・」など必ずアドバイスの形での声掛け。

○大小関係を判別することの可視化〜プログラミング〜
→プログラミングに落とし込む。4けたの数の大小関係の判別を構造化することで思考の流れを可視化していた。子供からも私からも驚きの声

○問い返しのテンポの良さ
→ずっと考えさせたり、ずっと話合わせるのではなく個別で考えることを促し、同時に、個別で考えて詰まっている子や考えが収束している子へは協働も促していた。それぞれのテンポで学習に取り組みつつ、適切な声からがあった。
どうしても活動の進みが良くなかったり、個別と協働のバランスがクラスとして取れていない場合は合言葉で一旦区切っていた。

よかったところを上げるとキリがありません。
このサイクルの中で授業を行っている子どもたちは本当に学ぶのが毎日楽しいだろうと思います。

前半区切り

正直、自分の想像以上に子どもたちが自分で考えるという活動を苦にしていない、自分たちのあるがままでいい、互いもありのままでいいという環境なのがすごくいいなと思いました。この環境だからこそ、いろいろな意見ができるし、それぞれの学び方で学ぶことの安心感があるのだと感じました。
行間休みは、みんなで鬼ごっこをしました。思ったよりもみんなが早くて、普段事務作業ばかりのおじさんは疲れたままで3時間目へと向かってしまうのでありました・・(後半へ続く)


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