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Vol.42 小中学校連携の課題と展望:持続可能なシステム作りへの道

 教育現場では、よく小学校と中学校の連携(以下、小中連携)が重要視されていて、皆さん声を揃えてその大切さを話します。
 「子供達のために」と円滑に次の教育段階へ進むために必要な取り組みだと。
しかし、現場での課題は少なくありません。
EDUBASE Crewの皆さんとせっかく集まって話しをしたので、自分自身がこれについてどう思っているのかと自問自答。。
よって結論でてませんw


はじめに

小中連携は、生徒の円滑な進級を支える重要な取り組みです。
しかし、属人的な取り組みに留まってしまうことが多いため、システム化や困り感の創出を通じて持続可能な連携体制を築いていけるのか・・・
っていうことを書いてみました。

1.小中連携の重要性とその実現方法

小中連携は、先生同士のつながりを深めることで、何が向上するのでしょうか。
確かに教育の質を向上させることができると思います。
しかし、現状ではこれが属人的な取り組みに留まっていることが多く、せっかくその校区で積み上げたとしても、一部の熱意ある教員が異動してしまうと連携が途絶えてしまうことも少なくありません。
この問題に対する解決策としては、以下の2つを考えてみました。

①システム化

小中連携を制度として確立し、どの教員が異動しても継続できるようにすることです。
しかし、システム化には注意が必要です。
先ほどあげたように、属人化したり、形式的なものになり、形骸化したりしてしまうリスクがあります。
そのため、システムを運用する際には、継続的に、実効できる仕組みを持たせる工夫が必要です。

②困り感の創出
教員が小中連携の必要性を感じ、自然に連携を進めるようにするためには、具体的な困り感を創出することが有効です。
必ず連携を行なっているものはなにか。
生徒指導的な連携です。
これは、かなりの確率でどの小中で連携して行なっていると思います。
ここを連携しておくことで、子どもたちはもちろん、教員側も困ることが確実に減るからです。困ってしまうこと=連携が必須であると認識されていることが考えられます。
私としては、②が糸口なのではないかと考えました。

2.困り感の重要性と連携へのかぎ

生徒指導の継続性が小中連携の大きな動機付けになっていることが考えられました。小学校から中学校へ進学する際、子どもたちの生徒指導的な側面の情報を引き継ぐことが重要視されることが多いです。
これにより、生活におけるスムーズな連携が行えています。

また、幼稚園から小学校への連携でも、子供たちの特性などの生徒指導に関する情報が重視されます。
学習を行う上での「規律」や「集団での生活」という部分への期待値や役割が、学校に求められ、また、教員自身も求めているのが大きいと思います。

しかしそれは、力を伸ばしたり、より継続的なICT活用などの教育的に向上することよりも「困ることになるのを防ぐ」部分のみで、小中連携を終わらせてしまっている現状に対する課題でもあるということです。

どうやって仕掛けたら、どの地域のどの学校同士でも、システム化した理、生徒指導のこと以外でも小中連携したくなるような「困り感」を作れるのか。
そして、それを利用しての促進する仕組み作りができるか考えていきたいと思います。
学習内容やICTスキルなどの子どもたちをよりよく伸ばしていくために「連携」しないと「困る」という状態を作り出せるか・・・
かなりの難題です。

最後に

ある幼稚園の園長の方に言われた言葉が印象的でした。
「小学校は、幼稚園を見なくても困らない。『一からやるから大丈夫です。』って言ってたから」
決して、その小学校の先生が幼稚園を軽視していたわけではないということでしたが、とても自分自身も恥ずかしくなりました。
少なからず小学校からの子どもたちに同じように感じていたところがあったからです。
まず自分自身でできることをやる
「自分から積極的に異校種の方々と関わって何を行なっているのか知る」
これを継続していきたいと思います。

もっと互いに連携(せめて交流)しないと困るよねって状況を作り出すにはどうしたらいいだろうか。ご意見ください。
最後は、幼保小中高特養護で目指せる何かができたらな〜

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