見出し画像

デザイン事務所のお客様(1)~代金踏み倒し居酒屋編~

こんにちは。田舎の小さなデザイン事務所で働いているたまです。主な業務はチラシやメニュー表、のぼりなどの制作。最近はホームページや動画を依頼されることも増えました。

デザイン事務所には様々なお客様がいらっしゃいます。優しいお客様、豪快なお客様、おしゃべり好きなお客様、そして……とんでもないお客様

とんでもないってどこがどうとんでもないかというと、そこはもう多種多様です。

今回は一番印象に残っているお客様のお話(悪い意味で)。
あれは私がこの事務所で働き始めてようやく1年過ぎた頃のこと。
とある居酒屋さんから「B級グルメのイベントに出店することになったから販促物一式お願いしたい」とのご依頼をいただきました。

イベントで販促物一式というと、のぼり・横断幕・卓上POP・看板・ポスター……それなりのボリュームです。
デザインで難航することも多いのですが、こちらのお客様はそれほどこだわりが強くないタイプなのか、わりとあっさり校了(これでデザインOKよ)の段階まで進みました。
そして印刷会社さんやらのぼりの業者さんやらに発注して、出来上がった制作物を無事納品。これは私が届けました。納品書控えにサインをもらって一安心。

その後、居酒屋さんのFacebookページでイベント大盛況の投稿があったりして、良かったね。めでたしめでたし。

となるはずだったのです、が。

それから4ヶ月くらいたった頃だと思うのですが、代表が暗い顔で、
「あのね……あの居酒屋さんの制作代金……まだ支払われてなくて……
と言うわけです。
私「え、あれって結構な代金ですよね?」
代表「25万くらい……」

うちのような小さな事務所で25万円は大金。取りっぱぐれると大損失です。こっちは印刷会社やらそれぞれの業者さんにもう支払いを済ませてますし。

私「オーナーさんに連絡しました?」
代表「1回したけど、もうすぐ払うって言って、でもやっぱり入金されてなくて」
私「1回じゃダメっすよ。もう1回言いましょ」
代表「うん……」
私「私が連絡しましょうか?」
代表「お願いしていい?」

うちの代表はちゃんとした人なんだけど、気が小さいのか強く言えないタイプ。なので私が代わりに電話することに。

私「○○デザイン事務所のTと申しますが、お支払いの件でお電話させていただきました。オーナーのK様はいらっしゃいますでしょうか」
多分バイト『あー今いないですねー』
私「ではご伝言お願いします。イベント関連の制作物の件ですがまだ入金の確認が取れておりませんので、至急ご入金いただくか、遅れるようでしたらご連絡いただきたいと」
バイト『はーいわかりましたー』(軽い)

たいそう不安な対応ですが、とりあえず伝えることは伝えた……。
しかしその後もやっぱり入金はされず、連絡もなし。
もう一度請求書を送ってみたものの、やっぱり入金なし。
それならばと内容証明で督促状を送ってみたら、今度は受取拒否で返ってきました。

ここまできたら払う意思がないということで確定でしょう。
もう出るとこに出るしかないのでは?
と思った私でしたが、代表はもう面倒になってしまったようで
代表「もういいよ、あきらめる……」
私「え、でもそしたら丸損じゃないですか!」
代表「勉強料だと思うことにする」

なんの勉強じゃ!と思ったものの、当時の私は週15時間くらいしか勤務してないただの雑用係だったので、まあ代表がそう言うなら、と引き下がったわけです。
居酒屋さん経営してるのって中にはヤバい筋の方もいるようなので、ちょっと怖いし。

その後もその居酒屋さんはうちで作ったのぼりやポスターをイベントで使っていたようですが……どういう心境なんでしょうね?代金踏み倒した販促物使い続けるって。

その店のことを思い出すたび「潰れろ潰れろ」と思っていたのですが、さっき調べたところ場所を移転してまだ元気に営業中だそうです。ちっ。
コロナ禍で真っ先に潰れれば良かったのに(大声)
なんならこの店の名前と所在地とオーナーの名前全部書いてやりたい。
仕返しとかされそうで怖いから言わないけど。
鶏料理メインの居酒屋Kとだけ書いておきます←

さて。
こんな感じで今まで出会ったお客様のことや、仕事のことなど、ぼちぼち書いていこうかと思います。変なお客様だけじゃなく、素敵なお話もたまにはある、はず。
最後まで読んでいただきありがとうございました。残暑厳しい折、お体ご自愛ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?