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疲労の対処法

無理ゲー社会ではセルフケアすることは衣食住に含まれる

無理ゲー的要因の多い今の社会は、ストレスや情報過多など、心身に負担をかける要因が多く、多くの人が慢性的な疲労、徒労感を感じている。

疲労は、肉体的疲労、精神的疲労、神経的疲労の3つに分類され、年齢を重ねるごとに身体機能が低下するため、より顕著になる傾向がある。

しかし、若いからといって疲れないわけではあない。誰もが疲労を感じることがあるということを理解し、自分自身のセルフケアを行うことが重要である。

疲労と疲労感:医学的・心理学的視点

医学的には、疲労と疲労感は区別されている。疲労はエネルギーを使うことで起こる心身の状態そのものであり、客観的に測定可能なものとされている。一方、疲労感は疲労によって意識的に感じる「辛さ、不快」といった主観的な感覚であり、心理的要因に大きく影響される。

一般的な例として、終業後に帰宅した途端「あー疲れた」と言うとドッと疲れを感じたり、レジャーなどで1日を過ごし帰宅したときに「あー疲れた」と言ってもなぜか笑顔になることがある。どちらも肉体も精神も使い疲労はしているはずであるが、疲労感は違ってくる。こうした経験は誰にでもあるのではないだろうか。

心理学的には、疲労感は、ストレス、不安、抑うつなどのネガティブな感情と密接に関連しているとする。また、自己効力感(自分にはできるという感覚)が低い人や、完璧主義的な傾向がある人は、疲労感を強く感じやすいと言われている。

疲労のサインを見逃さない

人間は、疲労を感じていても、それを無視して働き続けることができる。これは、「火事場の馬鹿力」と呼ばれる現象で、締め切りや緊急事態など、強いストレスがかかる状況では、アドレナリンなどのホルモンが分泌され、一時的に疲労感がマスクされるためだ。また、やりがいや達成感を感じると、脳内報酬系が活性化し、疲労感を感じにくくなることもある。

しかし、これらの状態は、あくまで一時的なものであり、心身の疲労低減の根本的な解決にはならない。疲労感を無視し続けると、脳や臓器に疲労が蓄積され、様々な身体的・精神的な症状が現れてくる。

例えば、食欲不振、睡眠障害、頭痛、肩こり、倦怠感などは、疲労のサインである可能性があり、慢性的な疲労は、うつ病などの精神疾患や、心臓病などの身体疾患のリスクを高めることも指摘されている。

疲労を回復するための身体的なケア:1・十分な睡眠をとる。

は、心身の疲労回復に最も重要な要素であることは言うまでもない。質の高い睡眠を確保するために、寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控えたり、リラックスできる環境を整えたりすることが大切になる。

つまり、脳の使用を控え、スリープモードにする必要があるわけだ。人によってはスマホで読書をする方も多いと思う。一概には言えないが、これが眠りを誘う誘発要素になっている人もいるだろ。入眠しやすいスタイルには個体差があるが、基本的に寝る直前まで臓器が活発に動くようなアドレナリン分泌系の行動は抑えるのがいいだろうと思われる。

2・バランスの取れた食事を取る。

これも当たり前のことだが、我々の身体は霧や霞をてべて身体機能を維持しているわけではない。身体を機能を維持し細胞の再生を支えるには、養分を摂取しなければならない仕組みになっている。

特に、ビタミンB群や鉄分は、エネルギー代謝に関わる重要な栄養素でありこれらは疲労回復に役立つ。また、腸内環境を整えることも、心身の健康に良い影響を与える。

これらは年齢によって重点が変わるが、基本的に高タンパク、低糖、ミネラルの補給ができる食事や食事を補う栄養補助食品を賢く使うことでアベレージは保てる。

3・適度な運動をする。

適度な運動とは、スポーツでなくていい。筋肉に酸素と養分を贈り、関節の可動域を保ち、心臓を強化しつつ脳に充分な酸素を供給しなければ、我々の身体は衰弱してしまう。そのための行動として軽運動と表しているだけである。

業務に軽作業がある人は喜ぶべきかもしれない。業務の動作を意識するだけで運動効果が高まり、仕事をしながら血行を促進し、ストレスホルモンの分泌を抑制する効果を得られる。しかも賃金が支払われる。できればウォーキングやストレッチなど、自分に合った運動を見つけよう。

4・精神的なケア「ストレスマネジメントを生活に加える」

ストレスを完全に無くすことはできない。また、意外にも人はストレスがある程度あることで能力が発揮される。大切なのはストレスにさらされ続けないようにうまく管理することであり、それは可能である。

瞑想はストレスマネジメントに効果はあるが、習得には回数が必要かもしれない。つまり、即効性は期待できないが重要な心理的土壌を創り出すことは間違いない。

趣味がある人には趣味の時間を増やすことはストレスマネジメントに繋がるが、あくまでも「発散」が目的となり、これはコーピング(対処法)の部類に入るだろう。

ストレスマネジメントの軸はストレス発散活動ストレスへの直接的な対処の2つである。

ストレスへの直接的な対処法も世の中には溢れているが、一番効果的なのは「距離を置く」ことだと私的にはそう思っている。「危には近つかず」これに倣って、「ストレス対象からは距離を置く」これは物理的に限界があっても心理的にはほぼ無限領域で距離を置く事ができる。

ストレス対象が人である場合、相手の射程距離から離脱し、体制を整えた方がいい。ストレスを受けやすい人にとって無防備が一番よろしくない。しかし、これも念頭においていただきたい。ストレスは物事の捉え方が大きく関係していることを。

物事をどう捉えるかで世界が変わってしまう。(認知バイアス)

例えば、犬が嫌いな人には犬はストレス以外の何者でもないが、犬ずきにはこれ以上の癒しを与えてくれるものはないとも思えるだろう。つまり、物事をどう捉えてるかで180度変わってしまう。そしてその捉え方はあなたの脳の中で行われる。

我々は自分の認知によって今の環境を戦場にも楽園にも捉え直す事ができる。これは極端に聞こえるかもしれないが、突き詰めると説明的にはこうなってしまう。

どちらにしても、まずは認知の介入が自分のストレスと関わっていることを踏まえた上で、自分に合ったストレス解消法を見つけること、もっと言えば作り込んでいく事が大切だ。ストレスケアにケチってはいけない。

お金をかけろという意味ではなく、時間をかけろだ。時間ほど希少な財産はない。今この瞬間も時間は手からこぼれ落ちている。有意義に使った方がいい。メンタルケアのために時間を注ぎ込むことは最も大切なライフハックだと言える。

まとめ

疲労は、現代社会において避けることのできないものである。しかし、そのメカニズムを理解し、適切なセルフケアを行うことで、疲労をコントロールし、健康的な生活を送ることができる。身体的なケアだけでなく、精神的なケアや、脳疲労のケア、内臓疲労のケアも重要である。

また、心理学的なテクニックを活用することで、ストレスへの対処能力を高め、疲労回復を促進することも可能だということを忘れずにストレス発散とストレス耐性のライフハックを試してみてほしい。

「疲れない人はいない」ということを忘れずに、自分自身の心身の状態に常に気を配り、必要なケアを行いましょう。疲労を回復し、心身ともに健康な状態で、毎日を充実したものにしよう。

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