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【新品未開封】W・フリードキン「エクソシスト」J・ブアマン「エクソシスト2」

オカルト映画の金字塔、ウィリアム・フリードキン「エクソシスト」と、ジョン・ブアマン「エクソシスト2」の放出であります。新品未開封! 「エクソシスト」は公開当時、欧米の映画館では余りの恐ろしさに失神者が続出し、それが報道されて大ヒットしました。

フリードキンの演出は過激で、恐怖の表情を引き出すため45口径マグナムを役者に突きつけて演出したり、吐く息を白くするために巨大な冷凍倉庫の中にセットを組んで撮影したり、役者の人権お構いなし。

さらにこの作品は「サブリミナル効果」を意図的にフィルムに組み入れた映画としても有名です。1秒間24コマのうち、1コマだけ「コーラが飲みたい」というテロップを入れると、観客は気が付かないのに何故か映画館のコーラが売り切れる、みたいな実験が50年代に行われたんです。無意識に働きかけるこうした効果をサブリミナル効果と言ったんですよ。この「エクソシスト」には恐ろしい映像があちこちにサブリミナルで挟み込まれていて、ビデオをコマ送りで観て「あった、あった」と喜んでいたものです。

スタンリー・キューブリックは自分から「俺に撮らせろ」と監督に名乗りを挙げたそうですが、キューブリックだと撮影に何年かかるか分からないという理由で駄目になったそうです。結局それが「シャイニング」になったわけですね。

ただまあ、非キリスト教圏に住む日本人からすると、失神するほど怖いかというとそこまででもないんですが、キリスト教文化で育った人間には「悪魔」という概念は仏教徒にはぜったい分からない、怖いものみたいです。

で、ジョン・ブアマンの「エクソシスト2」なんですが、確かに設定や主演(リンダ・ブレア)は前作を引き継いでますが、テイストが全然違う。ホラーというよりSFに近く、アフリカの土着宗教が出てきてそこでの悪魔はイナゴの大群だったりします。

悪魔祓いも確かに出て来るんですが、なんというか、とても変な映画になってます。説明が難しいくらい「変」なんですよ。ブアマン監督の趣味全開。「エクソシスト」原作者のW・P・ブラッティは「2」には大変不満だったみたいで、自分で「エクソシスト3」を監督しました。この「3」にはカルト人気があり、黒沢清監督は影響されたと公言しています。ただ「3」のDVDは廃盤で、プレミア価格がついてますので、別の機会に出品することにします。

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