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部屋の中で居心地の良い場所

「もう絶対に○○しない」と心に決めるような出来事がたまに降りかかってきます。
わたしで言えば、小学生の頃になにかのイベントでお弁当が必要になったとき、弁当箱一面にお赤飯だけが入れられていたことがありました。フルタイムで働いているのに、小学生の子どものお弁当を凝ったものにするのはとても大変だ、というのは自炊するようになった今なら分かりますが、その華のなさたるや周囲の友だちと比較してみれば一目瞭然。味だって子どもにとって甘みの欠片もないお赤飯で喜べるはずもありません。家に帰るなり母に大激怒して「もう二度とお赤飯は食べない!」と宣言しました。(今もその誓いは固く守られています)

これと似たようなことが映画にもあります。

庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」

ゴジラに関してはあまり知識がなく特撮版も見たことはなかったので、あの姿形を知っているだけだったのですが、大きく話題になっていたので見にいったんです。ネットでいい席を予約して、朝から浮かれながら家の近くの映画館に。大きな怪獣が出てくるので、これは映画館で見れば大迫力だろうとかなり期待していました。
内容自体は巨大生物の大迫力に加え、自衛隊の大火力兵器もかなり破綻なく描かれていて実写かと思うほどです。さらにあまり特撮の印象ではないような政治的な切り口で、未曾有の大災害を日本政府がどう切り抜けていくのかという部分がクローズアップされていて斬新です。会議映画だなんて言う人もいたくらい会議の連続でとても日本らしい。
ぼーっと大迫力映像を見るというより、細かい会話の部分や会議の行方など考えながら見る映画に分類されると思います。

――なので、気持ちは分かります。
分かりますが許せはしません。
話はかなり終盤、ゴジラとの最終決戦が始まるかどうかという場面です。劇場にいるみんなで息のつまるような展開、会話劇を楽しんでいたそのときです。

「まだ終わらないのー?」

え?
え、え、え、え?
わたしの二列か三列ほど後ろに座っていたカップル、その女性の方が突然、かなりの音量で喋りました。シンとした場面、半径10m以上に聞こえるような音量です。

「この展開ならもうすぐ終わりじゃない?」

えっ!?
男性の方も普通に応えた!!

この緊迫した場面で、劇場中の観客が固唾を呑んでいるその瞬間に、素っ頓狂な声で会話をするカップルに場の空気は一気に持っていかれます。
わたしもかなり白けました。
日本を蹂躙するゴジラより、何席か後ろにいるカップルの方に怒りが湧いてきます。わたしはそのときに決めたんです。

〝もう絶対に映画館には行かない〟

それ以降は本当に映画館に行っていません。わたしは割と映画を見るタイプの人間なので、一人暮らしを始めてからはWOWOWを契約して片っ端から録画して映画を見るようになりました。部屋のなかを片付け、テーブルとソファを並べ、お隣に迷惑にならないようサラウンドヘッドホンを買い、誰にも邪魔されず大音量で映画を楽しんでいます。
映画館の大画面や大音響も邪魔されなければこそです。インテリアを頑張り、居心地の良い場所を作り、一人暮らしという利点を最大限に活かし、近所の飲食店から好きなものをテイクアウトして、ビールを飲みながら観る映画が一番ですよ、ほんと。

それでは!


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