【実録】事件のあらまし8月4日【備忘録】
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前回にもお伝えしたが、今日はようやく医者に現状を話せる日である。そして認識通りというか想像以上に満足な診察はしてもらえず、薬を処方されるに留まった。こりゃキッついな…笑
体重くらい測るのかと思いきやマジで問診だけっ。めっちゃ適当。でも先生の言葉に救われたなぁ。頭痛が良くなったわけじゃないけどね。
留置場は床に向かって字を書かないといけないので、字を書く姿勢を長く続けていると頭痛が悪化するし、眩暈の強い時は本も読めない。
ちなみに留置場で借りられるボールペンは自殺とか武器にできないように変わった形をしている。
頭痛のせいで書くことさえままならないので、新しいチャレンジをすることにしてみた。
私はボーっとできない性質なので、ボーっとする事にしてみる。これって無我の境地ってやつちゃうの!?と悦に入ったり、時間の進みをゆっくり感じながら毎日をなんとか過ごしていた。
この、ボーっとすることには創造性を高めてくれる効果もあるらしい。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの脳内分泌が高まり、脳を最適な覚醒状態(頭がすっきり冴えた状態)にしてくれるからだが、こんな場所では幸せまでは感じないようだ。
娑婆に出てきて3週間近く経つが、早速ボーっとする方法を忘れたようなので環境に適応する人間の能力に驚くばかりである。
留置場では、取調室から出ると反省するように刑事さんから促される。しかし、やってもいない罪で洗脳するかのように否認している事を悪いことのように責め立てる以外にないのだろうか。
反省するとしたら、そういった人々に出会ってしまった自分の愚かさや未熟さ、そして運の悪さだろうか。業務上横領なんて私はしていないし、それどころか未払い賃金や立替経費も未払いで残ったままだ。
これらの資料が都合よく消えるのは事務所移転に因るものだと考えていたが、ここにきていくら人の好い私でも理解した。嵌められたのだ。悪い人たちではないと思いたかった気持ちが邪魔して私は付き合いを誤ったのだ。
そういえば今日は夢のような出来事があった。900㎞以上も離れた妻が面会に来てくれたのだ。たった20分のために…泣きはらした顔を見ていてとてもつらかった。心配をかけたね。
留置所に入ると指輪を外さなくてはならない。しかし、彼女と重ねた10年の月日に肉付きの変化や日焼けによって指輪の跡がくっきり残っている。おかげで自分を見失わないで済んだ。
メガネの差し入れも嬉しかった。私はとても目が悪いので眼鏡をかけていないと眩暈がひどくなるのだ。おかげで眩暈はかなり改善されたし、頭痛もかなり良くなった気分だ。やはり妻は偉大な存在だ。
これまでは書くことで心を落ち着かせてきたが、妻に励まされたことで戦略的な頭脳を取り戻せた気がする(これまでそういった専門職だった)、落ち着いて7日の検事調べを迎えるつもりだ。
まずは今日一日を乗り切るべっ。
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