キャバクラの詩:狂い歌
人生暇潰しかと
嘯いてみたけれど
それは虚勢
あな悔し
あな憎し
落ちる楓の葉
この心を喩えたとて
池の水面を彷徨い
そして沈む事を許されじ
あな悔しこの心
あな憎しこの心
未練無しと偽って
平然と喰らう
冬苺
それは惰性
薄紅暈し
せがむ人肌に
世の全てを引き換える
享楽
ただ虚し
然りとて
人の業
それも人生だと
自ら慰めて
ただ求めし恋慕の情
あな悔しこの体
あな憎しこの体
教唆する
我が色と人の色
受け売りと知りながら
ただただ妬む自己犠牲
あな憎し
あな憎し
あな憎し
狂喜し
振る舞うその酒は
苦し
不味し
幾ら偽り
幾ら嘲り
それでも生を待たし
無知を恐れたとて
わからぬものはわからぬ
虚ろ虚ろと理解しながらも
ただただ知らぬ存ぜぬ
それもまた
人生
枕物語に返せぬ言の葉に
ただただ悔し我が煩悩
ただただ憎し我が煩悩
一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!