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熱帯夜と花束

8月29日に、彼氏と付き合って3年を迎えた。

今の彼氏とは、お互いに好き合っているとわかっていながらも付き合っていない期間が長かった。3年前の8月29日に付き合うことを決めたのは、「大安だから」(彼氏)だった。

お互い初めてのお付き合いというわけではないし、半年、1年、2年の記念日は特に何もせずに過ぎた。この間、遠距離だったりしたのもある。
この春からまた一緒に住めるようになって、8月29日が近づいてきて、もう3年か、長いね、とか話したりして。パッパルデッレがおいしい、お気に入りのイタリアンのお店に行くことにした。
私はそれだけで十分だったし、相手もそのぐらいの心持ちでいるのかと思ったら、手紙と花をくれたのでびっくりした。サプライズはされたことがないし、どういうブランドが有名か、みたいなこともよく知らない、野暮で不器用な人なのに。

手紙はごく簡単なものだったけど、当たり前のように私と一緒にいる未来を思い描いていることが伝わってきて、不覚にも泣いた。

彼氏は本当に優しい人だ。親の次ぐらいに無償の愛をくれる人だ。だから私は安心してわがまま放題で、たまにわがままのせいで疲れさせてないかと不安になる。でも彼氏は「いいよ、いいよ」と笑ってる。同じぐらいの愛で私も接したいと思ってるし、その思いを感じ取ってもらえるように行動でも示したい。

周りは「まだ結婚しないの?」とか聞いてくるけど、何の疑問も持たずに社会が是とする型にはまっていいのかというもやもやした思いがずっとある。苗字の問題とか。
その答えはおいおい2人で見つけていきたい。

いろいろ考えなきゃいけないことはあるけど、私たちはなかなかにいいカップルだな、と思った夜だった。

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